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東工大、人は顔を見る前から予測をしていることを明らかに
言葉や記号の出現に備えた場合の脳活動(Late SPN・F3・赤線)が FBの直前で大きくなるのに対し、顔の場合(Early SPN・F5・青線)は、1秒以上も前から脳活動が大きくなっている(東京工業大学の発表資料より)[写真拡大]
東京工業大学の大上淑美助教と小谷泰則助教は、言葉や記号に比べて、顔を予測する時の方が素早くおこなっていることを明らかにした。
人間には、行動を迅速かつ適切におこなうために、物事を予期する能力が備わっている。知覚刺激が与えらた際にその刺激を受け取る数秒前からの脳波を調べたものをSPN(刺激先行陰性電位)と呼んでおり、SPNは右半球優位性を持っているが、例外も確認されていたため、詳細な研究が求められいた。
今回の研究では、被験者30名に対して、顔・言語・記号という3つの視覚刺激を与え、脳活動やSPNの右半球優位性について調べた。すると、言語や記号と比べて顔が出現する際は情報処理が早く、1秒以上も前から脳活動を開始していることが明らかとなった。また、「めずらしいもの」を見つける注意システムでは右半球優位性があり、顔や言語には相手の「やる気」を操作する機能が備わっていることが分かった。
本研究成果は、人の予測・予知に対する脳の活動を重要なデータを提示したと言える。
なお、この内容は国際学会誌「Psychophysiology」に掲載された。
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