米司法省、産業スパイ容疑で中国軍当局者5人を起訴 容疑なども公表

2014年5月21日 12:03

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 米司法省は、中国人民解放軍の「61398部隊」の将校5人を刑事訴追した。これら中国軍将校は東芝傘下のウェスチングハウス・エレクトリック、USスチール 、アルコアといった米企業・団体から商業上の秘密や他の情報を盗んだと主張。訴状で中国側がサイバー攻撃を通じて米技術を入手し、雇用のほか、大手グローバル企業の成功を左右する技術革新を奪ったと批判した。中国政府は経済スパイ行為への関与を否定している(Bloombergslashdot)。

 ウォール・ストリート・ジャーナルでは起訴された5人の名前や具体的な容疑についても報じている。2010年から2012年までの一時期、中国人民解放軍のサイバー部隊「61398」の将校だった王東(Wang Dong)、標的のコンピューターをマルウエア(悪意のあるソフトウエア)に感染させた疑いをもたれている黃振宇(Huang Zhenyu)、捜査対象期間の初期段階に将校の地位にあった孫凱亮(Sun Kailiang)、悪意のある電子メールメッセージをテストしたり、他人のドメインアカウントを使って標的のコンピューターから情報を盗み出したとされる顧春暉(Gu Chunhui)、被害に遭ったコンピューターを操作していたとされる文欣宇(Wen Xinyu)の各容疑者。

 なお、産経新聞によると5人は中国にいるとみられ、身柄の確保は困難だ。それでも起訴に踏み切ったのは、安全保障、経済の両面で米国の国益が中国の活動で著しく侵食されているとみているからだとしている(産経新聞)。

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