東亜建設と丸紅、ベトナム火力発電で電力供給に寄与

2014年5月15日 08:02

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記事提供元:エコノミックニュース

 東亜建設工業株式会社<1885>と丸紅株式会社<8002>の間で、15日にベトナムにおける「タイビン1石炭火力発電所、土木建築工事」に関する契約が正式に締結されたと14年5月7日に発表があった。工事期間49ヶ月、契約金額の総額約160億円とのこと。

 ベトナムの電力不足解消のため、13年12月26日に丸紅がベトナム国営電力グループから、総出力600万キロワットのタイビン1石炭火力発電装備建設を一式、単独受注している。この火力発電所はベトナム北部のタイビン省チャーリー川の左岸50ヘクタールに建設されるが河口部のために土質が非常に軟弱であり、地盤改良に強みを持つ東亜建設が地盤改良工事を施工する運びとなった。

 東亜建設は通常の建築はもとより、港湾施設や橋梁、トンネルなども建築し地盤の改良や埋め立て事業など、土木建築の技術を多数持つ総合建築を海外にも展開している。発電所建設工事の東南アジアの実績も多く、ベトナムでは本案件で5件目となる。

 まず軟弱な地盤の改良工事を行い、続いてボイラーやタービン建家などの主要構造物の施工、その後に石炭や石灰岩、オイル荷揚げ用の海上桟橋など付帯設備の設計と施工を行なう予定になっている。

 ベトナムでは経済成長が続いているが、それに伴う電力が不足しており、今後の電力需要に対応するため発電所の建設が多く予定されている。エネルギーは水力発電が全体の43.9%と半分を占めているが(2012末時点)天候に影響を受けやすく不安定なため、石炭やガスなどで電力の供給を安定させる必要があり、30年までには燃料の構成比の半分を、石炭を利用した火力発電にする計画になっている。北部のクアンニン省で石炭の採掘が可能なため、現在は、国内炭を使用した火力発電所が北部に集中しているが、15年以降は南部でも輸入炭で火力発電を稼働させる予定である。

 電力のインフラ整備が行われれば、今後の経済成長にさらに寄与できると思われる。市場を開発するためにも、是非日本の技術を生かして欲しいところである。(編集担当:高井ゆう子)

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