九州大、魚の鱗と貝の足糸をヒントに、水中で優れた防汚性を持たせる手法を開発

2014年5月10日 18:51

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九州大学の高原淳主幹教授らが開発した水中で汚れが付きにくい材料が、水中で超撥油性を示すことを示した図

九州大学の高原淳主幹教授らが開発した水中で汚れが付きにくい材料が、水中で超撥油性を示すことを示した図[写真拡大]

 九州大学の高原淳主幹教授らは、魚の鱗と貝の足糸を模倣した材料によって、水中で汚れが付きにくい(防汚性)表面加工の手法を確立した。

 材料の表面に汚れが付きにくくすることは、環境保全などの点で近年注目を集めている。しかし、これまでに簡単な表面加工の手法は開発されていなかった。

 今回の研究では、魚の鱗はナノ-マイクロスケールでの細かな凹凸によって親水性を保ち汚れが付きにくいという性質、そして貝の足糸(そくし)はDOPAというアミノ酸によって水中であらゆる所へ接着できる性質を組み合わせ、様々な物質の表面を加工し防汚性を高くする手法を確立した。

 この研究成果は、自己洗浄性のある表面を作るだけでなく、配管摩擦の低減やスマートフォンの指紋付着防止などにも役立つという。

 なお、本研究成果は、2月11日に国際学術誌「Advanced Materials Interfaces」速報版で公開された。

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