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3月の米貿易赤字、404億円 4ヶ月ぶりに縮小
6日、アメリカの商務省が発表した3月の貿易収支(季節調整後、国際収支ベース)の赤字額は、前月比3.6%ダウンの404億ドルであった。赤字幅の縮小は4ヶ月ぶりのこと。輸出が9ヶ月ぶりに大幅伸長したことが、こうした赤字額の縮小に影響したものとみられる。
また2月の赤字額は419億ドルと、前回に発表された423億ドルから修正された。
しかしこの3月の赤字額は、以前に政府が発表した第1・四半期の米国内総生産(GDP)速報値の推計よりも大きく、速報値によれば貿易がGDPの伸びを0.83%ポイント押し下げ、その結果GDPは年率換算で前期比0.1%アップとなっていた。そのため、5月29日に発表されるGDP改定値では成長率がマイナスとなる可能性が高い。
3月の輸出と輸入の金額を見てみると、輸出(季節調整済み)は前月比2.1%アップの1939億ドルであり、輸出は前月比1.1%アップの2342億ドルであった。この1939億ドルという輸出の水準は、11月以来の高水準となる。また輸出に関しては2年ぶりの高水準であり、石油価格の上昇が影響した模様。
3月の輸出を項目別に見てみると、資本財が21億1000万ドル、工業用原材料が8億8800万ドルとそれぞれ増加した。しかし消費財は3億0400万ドル減少という結果であった。
資本財と工業用原材料の輸出が前月よりも増加したものの、消費財などは輸入が拡大した。そしてサービス輸出については、518億1000万ドルと過去最高を更新した。
また輸入に関しては、食品が10億3000万ドル、消費財が11億6000万ドル増加した。
そして原油の輸出は3億3700万ドル増加して114億1000万ドル。原油の輸入は10億7000万ドル減少して300億1000万ドルであり、去年12月以来もっとも少ない結果となった。
貿易相手国別で見てみると、カナダへの輸出が17%アップして過去最高となったものの、カナダからの輸入も15.8%アップした。また中国への輸出は9.6%アップ、中国からの輸入は1.6%アップした。EUへの輸出は17.2%アップ、EUからの輸入は20.1%アップという結果であった。そして日本への輸出、輸入はともに13%アップした。(編集担当:滝川幸平)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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