スタンフォード大学、人間の脳をモデルにした電子回路「Neurogrid」を開発

2014年5月7日 15:07

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 米スタンフォード大学の研究チームが人間の神経細胞やシナプスを模した電子回路基盤「Neurogrid」を開発した(Gizmag日経新聞)。

 このNeurogridはiPadほどの大きさで、既存のPCより9000倍速く、しかし消費電力はノートPCよりも少ないという。基盤に使われるのは「Neurocore」と名付けられた専用に設計されたチップであり、16個のNeurocoreを用いて約105万本の神経細胞と数十億のシナプスを再現するとのこと。各チップは信号をアナログで処理するとのことで、その電圧と電流は脳の神経細胞が活動するときのそれと同程度だという。

 Neurocoreはおよそ15年前の半導体技術で作成され、開発費用は約4万ドル(約408万円)とのこと。最新の製造プロセスを利用できればコストは400ドルにまで下げられるとしている。

 このような回路を脳に埋め込むことができれば脳で制御できる義肢を大きな電源を要さずに実現できる可能性があるそうだ。研究チームは既に製造プロセスを見直すことによるコスト削減および制御やアプリケーション開発を容易にするソフトウエアの開発に取り組んでいるとのことだ。

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