ニコン、LSIメディエンスと業務提携 医療検査機器を共同開発

2014年5月7日 09:16

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 ニコンは2日、LSIメディエンスと健康・医療事業で協業基本契約を締結したと発表した。健康・医療機器やサービスの共同開発、新規市場の開拓を推進していくという。

 同社によると、協業の第一弾として、両社のリソースを融合し、臨床現場で迅速かつ簡便に利用できる小型POCT(診療の現場で即時に行う検査)機器の開発を進め、製品化を目指す。また、がんや感染症、アレルギー、自己免疫疾患など、広範な疾患の診断補助となる高速・高感度検査システムの事業化も開始する予定という。

 ニコンは、中期経営計画で、健康・医療分野の新規事業の育成を掲げ、その中で「分析・診断」を重点領域として取り上げている。特に、未充足の医療ニーズに対して、光学技術や精密制御技術を使って、低侵襲・非侵襲の検査・診断システムの開発を行う。今回のLSIメディエンスとの協業では、分析・診断領域における事業化を進めるとともに、将来の事業基盤の構築を促進していくという。

 LSIメディエンスは、医療機関からの臨床検査の受託、臨床検査用の体外診断用医薬品・機器、製薬企業の医薬品開発における各種試験の受託など、ヘルスケア領域の検査・分析分野の技術、経験を持つ。今回の協業では、こうしたリソースをニコンの光学技術、精密制御技術と融合し、新たな製品・サービスの提供を加速していくという。

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