ヒマラヤ Research Memo(7):新規出店とLSP導入、ワールドカップ効果が計画達成のカギ

2014年5月2日 14:35

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記事提供元:フィスコ


*14:35JST ヒマラヤ Research Memo(7):新規出店とLSP導入、ワールドカップ効果が計画達成のカギ
■決算動向

(5)2014年8月期の連結業績見通し

ヒマラヤ<7514>の2014年8月期の連結業績見通しは、売上高が前期比6.0%増の70,000百万円、営業利益が同11.7%増の2,870百万円、経常利益が同8.6%増の2,900百万円、当期純利益が同24.1%増の1,520百万円と期初会社計画を据え置いている。第2四半期累計で営業利益が未達に終わったものの、新規出店店舗の好調や6月開催予定のサッカーワールドカップによる売上増効果、また、LSP導入効果および販促の効率化による経費コントロール、さらにB&Dの収益改善などにより、計画の達成は十分可能とみられる。

○月次売上動向

ヒマラヤ、B&Dの月次売上動向(前年同月比)はグラフのとおりとなっている。2014年2月にB&Dの売上高が落ち込んでいるが、これは首都圏における大雪が影響している。一方、3月は消費増税前の駆け込み需要で、ヒマラヤ、B&Dともに好調に推移した。特に、ヒマラヤでは高額商品であるゴルフクラブや野球用グローブのほか、テニスボールなど消耗品のまとめ買いなどがあったようだ。

4月に入ってからの売上状況に関しては、第1週目こそ前年比で10%程度の反動減があったものの、第2週目は前年並みに戻るなど、消費増税の影響は比較的軽微にとどまったとみている。しかし4月は、流通各社において月を通しての動向を注視する必要性があり、同社においても4月の前年同月比は若干のマイナスにとどまる可能性が高い。一方5月以降は、6月のボーナス商戦の一時的な減少は想定しているが、7、8月には売上前年同月比も回復する見通しだ。

○新規出店計画

下期の新規出店計画は、ヒマラヤが4店舗、B&Dが1店舗で、リニューアルが各1店舗、閉店が各1店舗となっており、2014年8月期末ではヒマラヤが113店舗(前期末比6店舗増)、B&Dが32店舗(同1店舗増)となり、合計で145店舗(同7店舗増)となる。引き続き大手SC内への出店を中心に展開していくことになる。既に4月末までで新規出店は計画を達成するほか、リニューアルに関しても木場店では4月に終え、売上は好調に推移している模様だ。東日本の旗艦店である木場店では、ランニングコーナーの品揃えを充実したほか、トレッキングコーナーの売り場面積を従来比2倍以上に拡大するなど、需要に応じた売り場作りを再構築し、一段の売上アップを目指している。またB&Dの浦和店については、5月に浦和パルコ施設内に移転リニューアルオープンを予定している。

これら新規出店店舗の売上も好調に推移すれば、売上高の上乗せ要因になるものと考えられる。なお、新規出店に関しては、条件に見合う物件があれば積極的に出店する方針を維持しており、今後も追加で出店を行っていく可能性はある。

○サッカーワールドカップによる売上増効果

サッカーワールドカップがもたらす売上増効果に関して、過去のサッカー関連用品の売上高実績を見ると、前々回の2006年度においては前期比12%増、前回の2010年度には同5%増といずれも売上アップにつながっている。このため、今期の会社計画ではサッカー関連用品の売上高を前期比11%増と見込んでいる。

同社ではワールドカップ開催に向けて、5月中旬からユニフォームや関連グッズなど商品ラインナップを拡充して販促活動を展開していく計画としている。B&Dにおいても渋谷のランニング関連用品専門店にサッカーのユニフォームを陳列するほか、店外イベント売場でもメーカーと共同で関連グッズの販促を展開していく。また、来店客がサッカー関連用品以外の商品をついで買いする効果も見込まれるだけに、5月以降の売上動向が注目されよう。なお、サッカー関連用品の売上構成比は単独ベースでは約7%の水準だが、B&Dは売上高の約半分をサッカー関連用品で占めており、連結ベースの構成比は約13%と、スポーツ用品小売大手のなかではトップクラスとなっている。

○LSPの導入スケジュール

今期よりヒマラヤ店舗への本格導入を開始しているLSP(レイバー・スケジューリング・プログラム)に関しては、今期中に全店舗への導入を完了する予定となっている(最小限の人員で運営する小型店舗は除く)。LSPを導入した店舗では、正社員と非正規社員で役割分担が明確となり、正社員は今まで以上に接客時間を多く取れるようになり、顧客満足度の向上と同時に生産性の向上にもつながっている。LSPの導入は同社が中期ビジョンとして掲げる「業界No.1の接客力」を実現するための施策でもあり、下期以降の収益力向上につながるものとして注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《FA》

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