楽天、スター精密、スクエニHDなど/本日の注目個別銘柄

2014年4月15日 16:28

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記事提供元:フィスコ


<6501> 日立製作所 727 +11寄り付き後は一時乱高下する場面もあったが、その後もしっかりの展開となっている。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も735円から920円に引き上げている。構造改革の成果が営業外収支の改善に現れてきたこと、バリュエーションの割安感などを評価と。また、テクノロジーセクターの中では、同社のように今年度業績への安心感のある銘柄が選好されやすい局面とも判断している。

<4755> 楽天 1213 -37売り先行。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価は1400円を継続としている。スマホの普及率が50%に達して数量効果が徐々に薄れてくること、積極的なキャンペーン効果の反動などから、今後のEコマースの成長率は巡航速度に向かうと判断しているようだ。また、CSではヤフー<4689>の投資判断も、スマホの数量効果一巡を見る局面として、同様に格下げしている。なお、米国市場でネット関連株に対する売り圧力が継続していることも上値抑制要因に。

<4992> 北興化学工業 336 +26急伸。前日に発表した第1四半期決算が買い材料視されている。営業利益は10.9億円で前年同期比5.6倍となり、通期予想の10億円を上回る水準となっている。売上高が約3割の増加となり、収益の拡大に直結する格好へ。流通在庫の減少に加え、消費税率引上げ前の駆け込み需要により、水稲用除草剤や水稲育苗箱処理剤などの国内受注が増加しているもよう。通期業績の大幅上振れ期待などが先行する状況に。

<7718> スター精密 1266 +82大幅高。前日に決算説明会が開催されており、あらためて足元の良好なファンダメンタルズを評価する動きが強まっているもようだ。1-3月期は工作機械受注、小型プリンタの販売台数などがリーマンショック後の最高水準となっており、会社計画上振れ期待などにつながっているようだ。また、株主資本配当率の引き上げ目標などもポジティブに捉えられる。

<7936> アシックス 1923 +67買い優勢。野村では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を2500円としている。デザイン強化戦略によりグローバルでの中期的業績成長が見込まれると判断しているもよう。コア商品のランニングシューズは、デザイン性向上などで一般利用が拡がっていると考えており、こうした一般化は、収益基盤拡大や知名度向上を通じ、事業領域や展開地域の拡大に有利に働くと指摘している。

<9684> スクエニHD 1728 -61さえない。JPモルガン(JPM)では、ガイダンスリスクには例年以上の注意が必要と指摘している。「ドラクエモンスターズ スーパーライト」の前提引き下げなどにより、15.3期営業利益は従来の194億円から135億円に減額修正しているもよう。市場コンセンサスは170億円レベルの水準である。さらに、会社ガイダンスは想定以上に保守的になる可能性とし、前期並みの水準になる可能性も否定できないと。なお、前期の市場予想は110億円レベルとなっている。

<6336> 石井表記 322 +80ストップ高比例配分。インクジェット製法による全固体型セラミックス二次電池を共同開発と発表、買い材料視されている。従来の二次電池の欠点である電解液の液漏れや異常加熱の危険性などを固体化することによって回避する画期的な蓄電素子であるもよう。市場のテーマ性の高い二次電池関連として、新たにクローズアップされる状況に。中長期的な業績寄与などに対する期待感も先行。

<3608> TSIHD 691 +66急伸。昨日、前2月期の決算を発表している。実績経常利益は14.3億円で前期比45%増益、従来予想の2億円を大きく上回る着地となった。今期は38億円で同2.7倍の見通し、四季報予想の10億円などを大きく上回る水準でインパクトが強まる格好に。前期の上振れは、セール商戦の上振れに加えて、為替差益の増加や貸倒引当金繰入額の減少などが寄与した。また、同時に発表した3月の既存店売上高は、前年同月比10.8%増と好発進となっている。

<8170> アデランス 1213 +85上げ目立つ。前日に前2月期の決算を発表、営業利益は36.2億円で前期比1.6%増益、従来予想の41億円を下振れる着地に。今期は41億円で同13.4%増益の見通しとしている。北米事業の遅れや米社買収に伴う償却負担増などが前期下振れの背景に。一方、中期計画を発表、最終年度の17.2期営業利益は63億円、年率2ケタ成長を予想している。さらに、今期の配当金は15円を予想、前期の10円から大幅増配を予想しており、株主還元策の強化としてポジティブに捉えられているようだ。

<7599> ガリバー 795 +56大幅反発。先週末に決算を発表、実績は大幅増収増益決算、見通しも2ケタ増益となっているが、昨日は短期的な出尽くし感が先行する形となった。本日は一転して再評価の流れが優勢に。大和では、今期業績は会社計画並みを想定しているが、積極出展の効果によって来2月期は大幅増益となる営業利益114億円を予想、07.2期の過去最高益更新を見込んでいるようだ。目標株価を950円まで引き上げている。

<1802> 大林組 602 +12切り返す。場中に前期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は事前予想の240億円から320億円に増額修正、建設事業や不動産事業における利益率の改善が業績上振れの背景のようだ。市場コンセンサスも250億円レベルと会社計画線であり、想定以上の収益改善をストレートにプラス材料視する動きも優勢に。《FA》

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