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信託銀行6行、オリンパスに279億円の賠償請求
9日、オリンパス<7733>の有価証券報告書の虚偽記載で同社の株価が下落したことにより損失が出たとして、オリンパスの株を保有していた三菱UFJ信託銀行や日本マスタートラスト信託銀行など信託銀行6行から計279億円の損害賠償請求を受けたとの発表を行った。オリンパスの旧経営陣によって行われた粉飾決算により損害を受けたとし、4月7日付で提起された。またオリンパスは今回の訴訟に関し、「本訴訟による金額的な影響は現時点で算定が困難であるため、当社の業績に与える影響は不明」としている。
訴訟を起こしたのは、三菱UFJ信託銀行、日本マスタートラスト信託銀行、日本トラスティ・サービス信託銀行、資産管理サービス信託銀行、野村信託銀行、ステート・ストリート信託銀行の6行。それぞれ受託した年金資金の運用などでオリンパスの株を保有していた。損害賠償請求金額の合計は、279億1456万7399円にのぼる。
信託銀行6行は、オリンパスの旧経営陣が損失を隠すことを目的に行った、過去の有価証券報告書などの虚偽記載により株価が下落し損害が発生したとして提訴。オリンパスの発表した「訴訟の提起に至った経緯」によれば、「当社(オリンパス)が過去の損失の計上を先送りするために、平成13 年3月期から平成24 年3月期第1四半期までの有価証券報告書、半期報告書及び四半期報告書に虚偽記載を行い、それにより合計で279億1456万7399円の損害を受けたとして、信託銀行6社が、民法第709 条及び第715 条、会社法第350 条並びに金融商品取引法第21 条の2第1項に基づき、損害の賠償を求める訴えを提起」となっている。
このオリンパスの損失隠し問題は2011年10月から11月にかけて発覚し、その当時のオリンパスの株価が急落した。そして11年12月に過去の決算を訂正した。
オリンパスは今回の信託銀行6行による訴訟以外にも、国内外の機関投資家や個人投資家との間で似たような訴訟を抱えており、その損害賠償請求額は計約790億円になるという。(編集担当:滝川幸平)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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