Google配下のWaze、GPLを根拠にした集団訴訟を起こされる

2014年4月2日 07:00

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 昨年、Googleに買収されたイスラエルのWaze社は、渋滞情報などをユーザーらがシェアすることでリアルタイムの交通情報を提供する同名のアプリを提供している企業だ。このWazeがイスラエルで集団訴訟を起こされているという(Jonathan Klinger's BlogTheMarkerZDnetslashdot)。

 原告側は法定損害賠償に加え、Wazeのソースコードおよび地図データのコピーを要求しているとしている。Wazeの広報担当者はZDnetの取材に対し、訴状を受け取っていないためコメントできないと答えているという。なおslashdotのタレコミ人によれば、「GPLを根拠にした初の集団訴訟である」という。

 問題とされている点は2つあり、1つは元々オープンソース(GPLv2)で提供されていたWazeアプリが、新バージョンではプロプライエタリなライセンスに変更されたという点。この新バージョンのアプリにGPLのコードが使われているのではないか、という疑惑がある。もう1つは、商業利用についての許諾が取られていない地図データをWazeアプリが使用しているのではないか、という疑惑だ。

 Wazeの創設者の1人であり、WazeのCTOを務めているEhud Shabtai氏は、Wazeを設立する前にその前身となる「Freemap」というオープンなプロジェクトを手がけていた。FreemapはWazeと同様、道路方法や渋滞情報などをシェアするためのプラットフォームだったのだが、原告側はFreemapのソフトウェアや投稿された地図情報などががWazeに流用されたとし、WazaがGoogleによって買収されたことによって得られた利益はコミュニティに還元されるべきだと主張している。

 いっぽう、Waze側は使用しているデータについて、商業利用しても問題無いOpenStreetMapなどのデータを元にしていると主張している。

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