東芝、インドで火力発電所向け発電設備を受注

2014年2月24日 15:28

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 東芝は24日、インド現地法人の東芝ジェイエスダブリュー・パワーシステム(東芝JSW)が、インド火力発電公社(NTPC)から、オリッサ州ダリパリの超臨界石炭火力発電所向けの超臨界圧方式の蒸気タービン発電機(出力80万キロワット)と付帯設備を2基受注したと発表した。東芝JSWがエンジニアリング・製造・調達・据付工事全般(EPC)を担当し、発電所の運転開始は2017年度後半の予定という。

 同社は、エンジニアリング・製造・調達・建設・サービスの一貫体制の構築を目的に、発電用タービン・発電機の製造・販売会社である「東芝ジェイエスダブリュータービン・発電機」と、「東芝インド」の火力発電エンジニアリング部門を1月に統合し、東芝JSWを設立した。今回の受注は、同社機器の性能・信頼性のほか、統合によるインドでの一貫体制が評価されたという。

 東芝によると、同社グループはインドで、タタ電力ムンドラ火力発電所向けに80万キロワット5基を納入し、順調に商業運転が行なわれているほか、インド火力発電公社でクドゥギ火力発電所向けに80万キロワット3基、メジャ火力発電所向けに66万キロワット2基を受注しており、インドの電力市場で最大単機容量である80万キロワットクラスの超臨界タービン発電機市場でトップシェアを持つ。

 インドでは高い経済成長率を背景に電力需要が堅調に増加している。インド政府発表の第11次5カ年計画(2007~2012年)、第12次5カ年計画(2012~2017)では、2007~2017年の10年間での発電設備容量の増加分は年平均1,600万キロワット以上で、そのうち火力発電は60%以上を占める計画となっている。火力発電のうち約60%が今回採用される超臨界圧方式となる見通しで、インド国内以外でも周辺国で電力需要の大幅な拡大が期待され、大規模なプロジェクトが多数計画されている。

 同社は、エネルギー関連機器の開発・設計やグローバル展開のために海外拠点の指導・支援を行なうグローバルエンジニアリング・製造センターと東芝JSWの連携を進め、インド国内のほか、インドを起点に電力需要拡大が見込まれるインド周辺の東南アジア、中近東、アフリカ地域向に事業を展開していくという。

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