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ヒマラヤ Research Memo(5):サッカー、野球、テニスなど日本人選手の活躍状況に注目
*18:42JST ヒマラヤ Research Memo(5):サッカー、野球、テニスなど日本人選手の活躍状況に注目
■決算動向
(3)2014年8月期の連結業績見通し
ヒマラヤ<7514>の2014年8月期の上期並びに通期業績については、表の通り期初会社計画を据え置いている。上期の売上計画を達成するためには、12~2月の売上高で前年同期比5.8%増の成長が必要となる。12、1月の全店売上高はヒマラヤで前年同月比3~10%増、B&Dで前年同月比0~3%増で推移しており、ヒマラヤはほぼ計画通り、B&Dは若干下回るペースとなっている。ゴルフ用品はゴルフクラブの新商品発売効果などで計画を上回って推移するなど、明るい兆しも見え始めている。また、低気温により冬物防寒衣料の売れ行きも活発化するなどで、計画達成の可能性はあると言えよう。なお、2月開催の冬季オリンピックについては、競技種目並びに競技人口が少ないことから、売上面でのインパクトは軽微とみられる。
通期の商品別売上高では、ゴルフ関連用品が前期比9.3%増と高い伸びを見込む。前述したゴルフ本店の増収に加え新規出店店舗でもゴルフ売り場を設けるなど、展開店舗数の増加による増収効果が主である。一方で足元ではゴルフクラブの新商品が好調なほか、女性ゴルフ人口の増加による関連用品の売上増、企業業績の回復によるゴルフ市場の活性化なども見られるようになっている。また、サッカー用品、ランニングシューズなどを中心とした一般スポーツ用品やアウトドア用品なども、それぞれ前期比6.0%増、同6.6%増と堅調推移が見込まれる。
特にサッカー用品に関しては、6月のサッカーワールドカップ開催に向けてユニホームなど関連用品の売上増効果が期待され、計画の達成は十分可能と弊社ではみている。なかでもB&Dはサッカー用品の売上構成比が約5割と高くなっている。ヒマラヤにおけるサッカー用品の売上構成比は7%程度だが、連結で見るとサッカー用品の売上構成比は約13%となり、従来以上に増収効果が大きくなることが期待される。また、野球用品に関しても、楽天・田中将大投手のヤンキース入団が決まり、関連用品の売上増が見込めよう。ここ数年は、サッカー、野球、テニスなど日本人選手の海外での活躍によって、関連用品の売上が増加する傾向にもあることから、こうした選手の活躍状況なども注目されるところだ。
連結営業利益は、前期比11.7%増の2,870百万円と過去最高を連続更新する見通し。営業利益率も販管費の一段の効率化を進めることで、前期比0.2ポイント上昇の4.1%を見込む。
今期の主な経営施策としては表の通りとなっている。ヒマラヤで特に注目されるのは、店舗運営の効率化を図るLSP(レイバー・スケジューリング・プログラム)の全店舗への導入だ(最小限の人員で運営する小型店舗は除く)。LSPとは店舗運営において従業員をいかに効率的に作業従事できるようにするかという発想で考えられたもので、仕事の内容によって正社員と非正規社員の役割分担を明確に分けることで、生産性の向上を実現する経営管理手法のことを言う。LSPの導入により、正社員は接客時間を多くとれるようになり、同社が中期ビジョンとして掲げる「業界No.1の接客力」の実現に一歩近づくことにもなる。接客力を高めることによって、リピート客が増加し、売上の拡大、労働生産性の向上と好循環につながっていき、店舗当たりの収益拡大が見込まれることになる。現在、段階的に各店舗への導入が進んでおり、スケジュール通り今期末には全店舗への導入が完了する見通しだ。
一方B&Dの施策としては、既存店の活性化対策として、現場を重視した売り場の改善や競合店対策などを進めているほか、前期の収益悪化要因となった仕入精度の向上、在庫水準の適正化に向けた取り組みも順調に進んでいる。また、総利益率の改善につながるPB商品構成比率の向上も進めている。PB比率は2013年8月期で3.0%とヒマラヤと比較すると低い水準にある。言い換えれば、それだけPB比率上昇による総利益率改善効果も大きいと言え、今後の取り組みが注目される。PB商品は同社の主力ユーザーである学生向けの練習用ウェアなどを中心に好調で、同社ではPB比率を早期に10.0%程度まで引き上げていくことが可能とみている。仮に、PB商品とNB(ナショナルブランド)商品で総利益率に10%程度の差があるとすれば、売上構成比を3%から10%に引き上げるだけで、総利益率で0.7ポイントの上昇が見込める計算となる。
なお、通期の新規出店計画としてはヒマラヤで10店舗、B&Dで2店舗となり、退店はそれぞれ4店舗、1店舗を予定している。合計での期末店舗数は前期比7店舗増の145店舗となる。新規出店12店舗のうち7店舗は10月までに出店済みで、今後も条件の良い物件があれば出店を上積みするという方向性に変わりない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》
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