ヒマラヤ Research Memo(7):原価率はB&Dにおける改善で大手との差を縮小へ

2014年2月18日 18:47

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記事提供元:フィスコ


*18:47JST ヒマラヤ Research Memo(7):原価率はB&Dにおける改善で大手との差を縮小へ

■同業他社比較

ヒマラヤ<7514>とスポーツ用品小売で同業大手のゼビオ<8281>、アルペン<3028>との直近の経営数値の比較をまとめてみた。

まず、四半期ごとの売上高前年同期比伸び率で見ると、3社とも1ケタ台のプラス成長を続けていることがわかる。各社とも新規出店を積極的に行っており、売り場面積に関してもほぼ同様のペースで拡大を続けている。今後もこうした大手の新規出店攻勢は続く見通しで、市場の寡占化が進んでいくものと予想される。

売上原価率と販管費率の推移について見ると、原価率はヒマラヤが最も高い水準で推移していることがわかる。原価率が他社と比較して高い理由は、売上規模がまだ相対的に小さく、仕入価格交渉においてスケールメリットという点でやや劣ること、また、収益性の高いPB商品比率が低いこと(大手2社は30~40%の水準)、原価率の高いB&Dを子会社として抱えていることなどが挙げられる。ヒマラヤ単独ベースではここ数年61%台で推移しており、ゼビオとほぼ同水準の原価率となっている。今後はB&Dの原価率改善によって、大手2社との差は縮小していくことが見込まれる。

また、前述した通り同社の第1四半期原価率は、天候の影響を主因として前年同期比で上昇したと述べたが、他社についても同様の理由によりそれぞれ上昇しており、3社のなかでの上昇幅が最も小幅にとどまった点は注目されよう。

一方、販管費率はアルペンよりも低く、ゼビオよりはやや高い水準で推移している。これは人件費比率の違いによるところが大きい。ヒマラヤの人件費率は2013年8月期実績で13.2%であったのに対して、ゼビオは12.1%、アルペンは14.5%となっている。グラフの通りアルペンは総従業員数が最も多いのに対して、1人当たり売上高が低いことが人件費率の高さにつながっている。ヒマラヤとゼビオの違いで見れば、1人当たり売上高ではほぼ同じ水準であるが、総従業員のうち正社員の占める比率がヒマラヤで42%、ゼビオで24%と大きな開きがあり、これが人件費率の違いになって表れている。小型店舗を主力とするB&Dを抱えていることも正社員比率が高い要因となっているが、今後はヒマラヤ店舗でのLSP導入によって、人件費率の低下が見込まれる。

以上から、ヒマラヤの営業利益率に関しては、大手2社に対して現状は下回る水準となっているが、前述した要因により今期以降は格差が縮小していく可能性が高いと弊社ではみている。

財務状況に関しては、大手2社が実質無借金経営であるのに対し、同社は有利子負債比率でまだ27%の水準となっている。中期計画における出店ペースは連結で12~15店舗/年となっており、出店経費としては年間で2,200~2,500百万円程度が必要となるが、同程度のキャッシュは期間損益で賄えるため、有利子負債が今の水準から大きく増える可能性は低い。とはいえ、まだ事業拡大を進めていく段階であり、余剰資金があれば積極的に新規出店に振り向ける方針でもあることから、有利子負債の水準はしばらく現状維持での推移が見込まれる。有利子負債の水準に関しては、流動比率が120%以上で推移していること、有利子負債比率では小売セクター平均並み(22%)であること、などから問題のない水準にあると考えられる。逆にROEで見れば同業2社が前期実績で6%前後の水準であるのに対し、同社は9.9%と最も高く、資金の有効活用がなされていると評価されよう。

主な株価指標を見ると、今期の予想PERではヒマラヤが最も低い水準となっている。逆にPBRに関しては他2社が1倍を割れた評価となっているのに対して、同社は1倍の水準にある。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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