楽天、大真空、あすか製薬など/本日の注目個別銘柄

2014年2月17日 16:19

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記事提供元:フィスコ


<4755> 楽天 1499 -158大幅安スタート。先週末に決算を発表、10-12月期営業利益は192億円、市場観測は80億円程度下振れた。70億円程度の一過性費用を考慮しても、市場の期待値までには達せず。海外事業の伸び悩みなど依然として課題として意識される格好に。また、対話アプリ大手の「バイバー」買収を発表しているが、期待材料視する動きは限定的にとどまる。SMBC日興証券では、まずは海外M&A案件の赤字縮小を見たいと願ってきたため、相次ぐ大型買収にはネガティブな印象は否めないと指摘している。

<6440> JUKI 222 +29急伸。先週末に発表した決算内容が評価材料に。前期営業利益は51.5億円、第3四半期決算時に上方修正した数値43億円を大きく上回る着地に。今期は63億円で前期比22%増益見通し、四季報予想の51億円を上回り、2円の復配も実施する計画に。新興国地域での売上増加や円安基調の継続が業績上振れの背景に。

<4848> フルキャストHD 307 +80ストップ高。先週末に決算を発表、無配予想であった配当金を14円にすると発表、07.9期以来の復配となり、買い材料視される格好に。また、今期の大幅増益見通しもプラス材料に。前期営業利益は3.4億円で前期比81%減益、従来予想の4.3億円を下振れた。一方、今期は7億円から8.5億円のレンジと予想、前期比倍増の見通しとしている。新サービスへの業態転換の効果表面化などに期待。

<4182> 三菱ガス化学 650 -25売り優勢。シティでは投資判断を「1」から「2」に格下げ、弱材料視される格好になっている。目標株価も920円から750円に引き下げへ。構造改革に加えて、好事業環境下にもかかわらず収益改善の程度は小さく、今後の収益拡大ペースも緩慢なものになると指摘へ。期待のニュースフローも発表済みで、目先はメタノールも下落に転じる可能性が高いことから、株価上昇のカタリストも少ないとみているもよう。

<7913> 図書印刷 418 +61急伸。リクルート関連銘柄として物色されている。保有するリクルート株の含み益が時価総額と比較して大きい銘柄と位置づけられているが、先週末には今年のIPOの目玉の一つとされていたジャパンディスプレイ<6740>が上場を発表しており、次はリクルートのIPOに焦点が向かうとの見方にも。

<4321> ケネディクス 351 -9売り先行。先週末に発表した決算内容が嫌気される。実績値は先の修正値通りの着地となったが、今期営業利益は52億円で前期比25%減益、四季報予想の75億円などを大きく下振れており、マイナス視される格好に。復配を発表したほか、中計の1年前倒し達成を目指す状況にもなっているが、想定線と捉えられる形にも。不動産株安の流れが続いているほか、個人投資家の投資マインドが悪化していることなども逆風に。

<6962> 大真空 394 -58急落。先週末に発表した決算がネガティブサプライズにつながる。第3四半期累計営業利益は7.9億円で前年同期比46%増益となったが、10-12月期は1億円にとどまる状況に。通期予想は従来の21.4億円から8億円にまで下方修正している。通信機器やAV機器向けの販売下振れが背景となっているようだ。ウェアラブル関連として期待感が高まっていただけに、想定外の収益失速に失望売りが強まる格好に。

<4514> あすか製薬 944 +101大幅続伸で2008年9月以来の高値水準にまで上昇。先週末、厚生労働省では6月発売候補のジェネリック医薬品新製品の承認を発表しているが、最大のサプライズとみられているのが、高血圧症治療剤ブロプレスの後発品を同社が承認取得したことと指摘されている。新薬企業が後発品メーカーに発売を認可するオーソライズドジェネリックとみられ、他の後発品メーカーに対して優位になり得るとの見方に。

<3436> SUMCO 725 -50さえない。先週末に決算を発表、前期業績は市場想定をやや上回ったが、ほぼ想定線の水準で着地する格好に。一方、今期通期業績は未定で、上半期は90億円を予想、前年同期118億円からは減益となる見通し。通期の市場コンセンサスは280-290億円レベルと見られ、ネガティブに捉えられている。合理化余地の縮小が市場想定を下回る主因になっているようだ。

<6954> ファナック 16545 +345しっかり。JPモルガン(JPM)では投資判断を「アンダーウェイト」から「ニュートラル」に格上げ、目標株価も13500円から15800円に引き上げている。新型iPhoneに絡んだアップル関連受注の拡大を背景に、ロボドリル生産が第3四半期比で2倍程度まで拡大すると予想、株価は短期的にポジティブに反応する可能性があるとしている。

<6502> 東芝 433 +9しっかり。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も440円から550円に引き上げている。現在の株価はコンセンサスよりも厳しい業績低迷リスクを織り込んでいると見ているほか、劣後債は6月に借換が実施される可能性が高く、ファイナンス懸念も後退の方向と指摘。《FA》

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