泉州電業 Research Memo(8):グローバル展開の強化で海外売上比率を高めていく方針

2014年2月5日 18:14

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記事提供元:フィスコ


*18:14JST 泉州電業 Research Memo(8):グローバル展開の強化で海外売上比率を高めていく方針

■中長期戦略

泉州電業<9824>では、「SS2016へ向けて」のスローガンのもとに、以下のような中期経営戦略を掲げている。

1、オリジナル商品の開発と加工部門の強化による直需部門の売上アップ
2、ジャスト・イン・タイム体制の充実
3、関東・東京地区のシェアアップ
4、非電線商品の開発・拡販
5、グローバル展開の強化
6、ISO9001、ISO14001 による商品・サービスへの信頼度向上
7、泉州改革プロジェクト(仕入・物流、人事、新商品、コスト削減)の推進

これらを総括すると、1、2、4は利益率の更なる改善のための施策、3、5は売上アップのための施策、6、7は内部管理強化の施策である。これらの戦略は現実的であり方向性も正しいだろう。あとは施策を確実に実行し結果を出すことだ。

オリジナル商品に関しては、引き続き顧客との情報交換を密にしながら開発を進め、現在、機器用・通信用電線の約半分を占める売上高の比率を更に高めていき、全体の収益性向上を進めていく。この一環として、2013年5月にエヌビーエスの全株式を取得して完全子会社化した。エヌビーエスは、大電流・高電圧用のコネクタメーカーとして、高付加価値の特注品製造を得意としており、特に半導体業界や自動車業界のユーザーから高い評価を得ている。このエヌビーエスの子会社化により、同社のオリジナル製品比率は更に高まっていくと予想される。

関東地区の営業強化に関して、同社では従来関東地区の売上構成比が2割弱と業界平均(3割強)と比較して相対的に低く、やや弱い地域であったとの認識を持っている。このため、2012年11月に東京東営業所(千葉県柏市)を開設し、営業体制の強化を図っている。更に今期は、約1,000百万円の設備投資を計画しており、関東地区での攻勢が本格化する。国内では最大の需要地域であるだけに、今後の開拓余地も大きいと言えよう。また、新規顧客の開拓については、従来の自動車、エレクトロニクス業界に加えて、食品や医療機器、ロボット業界などでの開拓を進めていく方針だ。特に食品業界や医療機器業界ではここ数年で生産ラインのハイテク化が進んでおり、ノイズ対策用ケーブルなどでオリジナル開発商品を持つ同社にとっても開拓余地も大きいと言える。

グローバル展開の強化においては、現在5%の海外売上比率を、中期的に30%まで引き上げていく考えだ。タイでは自動車業界向けを中心に納入シェアの拡大に取り組んでいくほか、中国市場や韓国市場での新規顧客開拓も進めていく。2012年には上海やソウルでのFA機器を中心とした展示会にも出品するなど、積極的な販売活動も行ってきた。耐久性など品質の高さにおいての評価は現地でも高く、現地代理店との提携など販売ネットワークの構築に注力していく。中国市場での競合はドイツや日系企業がほとんどで、開拓余地は大きい。特に中国においては人手不足が顕著になりつつあり、この結果ロボットに対する需要が急速に高まっている。ロボットの製造ではケーブルを多く使用することから、今後の需要増が期待できる。今後は現地でのサポート体制の強化や価格戦略などが課題となってこよう。

非電線事業においては、太陽光発電システム向けケーブルが伸びている。ほかにも、ケーブルに付属するコネクタ類や周辺部材など雑多な商材の粗利益率は平均より高いものも多く、引き続きこれらの販売を強化していく方針だ。

なお、M&Aに関して同社では同業の独立系電線商社に関して投資に見合う案件があれば前向きに検討するとしているが、現段階では具体的な対象は見当たらないようだ。むしろ、2013年5月に子会社化したエヌビーエスのように、周辺技術で同社のオリジナル商品開発や新規顧客の開拓にシナジーが発揮できるような中小メーカーなどが対象になってくるものと思われる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島昇)《FA》

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