相続税対策でも注目される、二世帯・賃貸併用住宅

2014年2月1日 20:25

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記事提供元:エコノミックニュース

 積水ハウス<1928>は1月24日(金)から、4階建て多目的マンション「BEREO PLUS」の発売を開始した。同商品は同社のオリジナル構法「β(ベータ)システム」を採用することで、自宅はもちろん賃貸住宅、店舗、二世帯仕様など、顧客のニーズに合わせて多用途、多目的に対応できる商品となっている。

 今、二世帯住宅や賃貸併用住宅への関心が急速に高まっている。その最大の理由と考えられるのが、2015年1月に予定されている税制改正だ。税制改正以降は、基礎控除が現行のおよそ6割の水準に引き下げられる可能性が濃厚で、そうなれば相続税の課税対象者が増える可能性が高まる。場合によっては、資産は実家しかないのに相続税がかかってしまい、それが支払えずに自宅を手放さなくてはならないようなケースもありえるのだ。

 これらを背景として、家賃収入だけでなく相続税対策にの観点から賃貸併用住宅へのニーズが増えている。一方、2015年1月より、これまで厳格だった小規模宅地等の特例条件が緩和されたことで、二世帯住宅にも注目が集まっている。

 積水ハウスが今回発売した「BEREO PLUS」の最大の特長は、梁勝ちラーメン構造といわれる「ベータシステム構法」。従来の3・4階建てでは、各階を貫く通し柱が必要だったが、この構法ではその柱が必要ない。各階で自由に柱位置が調節できるため、間取りや窓位置など、設計の自由度が拡大している。例えば、最大8メートルの大スパン用梁を使用し、開放的な吹き抜け空間や、大開口の店舗を設計することもできる。さらに、同製品は工業化住宅であることから、一般的なRC造の中層建物と比べて、約70パーセントの短納期で建造が可能なため、コスト面でも大きな優位性がある。

 また、高級感のあるエントランスをはじめ、「高級マンションクオリティ」を追求した仕様になっており、上階からの衝撃音を従来の一般的な賃貸住宅と比べて約2分の1に軽減するオリジナル高遮音床システム「SHAIDD(シャイド)55」の採用や、9人乗りの大型エレベータ、1アクション2ロックのオリジナルICカードキー、さらに外壁には、大型建造物などに採用されている30年の高耐候塗装を施すなど、こだわりの商品となっている。

 4階建ての賃貸、店舗併用住宅といえば単調なデザインの建物を連想しがちだが、同商品には、不思議にそのような印象はない。おそらく、開放的な空間や窓の多い構造が暖かな雰囲気を作り出しているのではないだろうか。相続税対策などももちろん大切だが、そこで生きていく、暮らしていくということを考えたとき、余裕のあるライフスペースは何よりも大切に考えるべきことではないだろうか。(編集担当:藤原伊織)

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