川崎重工、ニューヨーク市交通局に新型地下鉄電車を納入

2014年1月24日 10:41

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川崎重工がニューヨーク市交通局(NYCT)に納入した新型地下鉄電車「R188」

川崎重工がニューヨーク市交通局(NYCT)に納入した新型地下鉄電車「R188」[写真拡大]

 川崎重工は23日、米国現地法人の川崎レール・カー(Kawasaki Rail Car)を通じて、ニューヨーク市交通局(NYCT)に新型地下鉄電車「R188」の初編成を含む33両を納入したと発表した。

 同社によると、今回納入した地下鉄電車は、2010年5月に受注した新車23両と既存車(R142A)改造10両を含むベース契約の3編成(11両/編成)。

 同社はベース契約に加えて、2011年12月にオプション契約の新車103両と既存車改造370両も受注しており、2015年度末にかけて順次納入していく予定。

 同社は、NYCT向けでは1982年にR62地下鉄電車325両を受注して以来、累計2,000両以上の納入実績を持ち、米国最大の鉄道事業者であるNYCT保有の地下鉄車両でトップシェアを占めている。

 今回納入した新型のR188地下鉄電車は、同社が2001年から2005年にかけて納入したR142A地下鉄電車(納入総数600両)をベースに、地下鉄運行システムの運転効率・信頼性・安全性向上を図るため、CBTC(Communication Based Train Control)方式の列車制御システムを採用した車両。

 新車は構体製作をリンカーン工場(米国ネブラスカ州)、機器取付けと最終組立、試験をヨンカース工場(米国ニューヨーク州)で行う。また、既存のR142A車両のCBTC方式への改造はすべてヨンカース工場で行うという。

 米国では、景気対策の一環として交通インフラを含む社会資本への投資が積極的に検討されており、北東回廊の都市交通やアムトラックをはじめとする都市間交通の既存車両置き換えや輸送力増強のためのプロジェクトが実施されることが予想されている。

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