城南進学研究社 Research Memo(8):小中学生部門は補習に軸足、事業拡大が望まれる

2014年1月20日 19:14

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記事提供元:フィスコ


*19:14JST 城南進学研究社 Research Memo(8):小中学生部門は補習に軸足、事業拡大が望まれる

■業態ごとの事業戦略の詳細

(5)小中学生向けWeb学習教材・デジタル教材

城南進学研究社<4720>の課題は、小中学生、特に、小学生向けの受け皿が弱いことにあると思われる。同社は個別指導の「城南コベッツ」以外に小中学生を対象とするものとして、「城南マナビックス」ブランドでWeb学習システムを販売している。事業規模としては、年商は数千万円規模にとどまっている。このWeb学習教材は単体として販売のほかに、城南コベッツなど、同社の他の業態においても活用できるため、外販の売上規模だけを取り上げて成否を論ずるのは拙速であろう。前述のジー社と共同しての英語教材の開発など、更なる工夫によって一段の事業拡大が望まれる。

かつて同社は「ファインズ」と提携し、小中学生の受験対策教室の展開をしていた。しかし2011年2月にファインズとの提携を解消し、小中学生については個別指導の「城南コベッツ」で対応する方針に切り替えた。ファインズとの提携解消が失敗だったという評価ではない。小中学生の受験部門も競合が激しく、「ファインズ」ブランドでは生徒数を増やせず、売上高は伸び悩んでいた。そこから撤退して補習に軸足を移して城南コベッツでの集客に切り替えたことは、企業収益の面では間違いなくプラスであったと評価できよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

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