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USS Research Memo(8):今期は3期連続での過去最高益予想を上方修正で上乗せ
*17:24JST USS Research Memo(8):今期は3期連続での過去最高益予想を上方修正で上乗せ
■業績見通し
(1)2014年3月期見通し
USS<4732>は第2四半期決算の発表と同時に、2014年3月期の連結業績見通しを上方修正した。売上高が前期比3.5%増の65,450百万円、営業利益が同5.1%増の30,800百万円、経常利益が同4.9%増の31,350百万円、当期純利益が同3.3%増の18,950百万円を見込んでいる。3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした格好だ。
オートオークション事業において成約率が大幅に上昇したことなどから、上期業績が期初計画を上回ったことが見通し修正の要因。下期予想については、期初に公表した計画からほぼ変更はない。なお、通期営業利益の増減要因としては、出品台数の増加や成約率の上昇、手数料単価の上昇などが増収要因となり、減価償却費や原材料費、消耗品費などの増加を吸収して増益となる見込み。
主力のオークション事業に関しても取扱台数の前提を若干修正しており、出品台数が前期比2.6%増、成約台数が同4.3%増を予想。また、手数料単価は第2四半期累計とほぼ同水準を見込んでいる。これらの前提による同事業の通期売上高は前期比4.1%増の47,771百万円となる見通しだ。
同社が発表している10月以降のオークションデータを見ると、グラフの通り出品台数、成約台数がともに前年同月比で2ケタ増と好調に推移している。また、1-3月には消費増税前の駆け込み需要が出てくる可能性も高い。このため、市場環境に今後大きな変化がなければ、通期業績も会社計画を上回る公算が大きいと言えよう。
なお、8月にオープンした名古屋新会場は、当初の想定通り出品台数が旧会場と比較して1,000台/回以上増加している。
一方、中古自動車等買取販売事業の売上高は前期比0.3%減の11,506百万円と微減を見込んでいる。期初計画比で100百万円強の減額となっているが、これは「ラビット」事業の売上高見通しを期初の8,114百万円から7,890百万円に引き下げたことが要因となっている。需給ひっ迫が続く中で、買取台数が減少していることが背景だが、今後は新車販売の増加によって中古自動車の供給台数も増加してくるとみられ、売上高の上乗せ余地はあると考えられる。
その他事業に関しては、売上高が前期比6.6%増の6,171百万円を見込んでいる。内訳は、廃自動車リサイクル事業が同7.5%増の4,319百万円、廃ゴムリサイクル事業が同1.3%増の1,352百万円、輸出代行サービス事業が同8.2%増の473百万円となる。廃ゴムリサイクル事業が伸び悩むものの、その他2事業が引き続き順調に拡大する見通しだ。
なお、2014年3月期の設備投資計画(支出ベース)は8,000百万円と期初計画の11,500百万円から減額している。名古屋新会場で1,000百万円ほど圧縮したほか、2014年に稼働予定の岡山新会場の建設着工時期がやや遅れているのが要因。岡山新会場については、2014年8月の稼働を予定している。同会場の設備投資額は約3,000百万円を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NT》
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