ラクーン Research Memo(5):売掛債権保証事業は保証残高に連動するストック型ビジネス

2014年1月10日 17:19

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記事提供元:フィスコ


*17:19JST ラクーン Research Memo(5):売掛債権保証事業は保証残高に連動するストック型ビジネス
■事業概要

(2)売掛債権保証事業

ラクーン<3031>は、2010年11月にT&Gを子会社化することにより、「売掛債権保証」事業を新たにグループ内に取り込んだ。「売掛債権保証」事業とは、顧客企業の取引先の売掛債権を同社が保証し、仮に取引先が支払い不能に陥った場合は、予め設定した保証金額を顧客企業に支払うサービスである。顧客にとっては一定の保証料を払うことで、貸し倒れリスクをヘッジすることになる。貸し倒れリスクなども考慮して予め設定された保証料率に基づいた保証料が売上高として計上される。なお、保証期間で毎月按分した額が保証料収入として計上されるため、保証残高に連動するストック型ビジネスと言える。

2013年10月末の保証残高は4,167百万円と、子会社化した2010年11月からの比較で約3.2倍へと急拡大している。保証引受先の業種別構成比では、2013年10月末時点で卸売・小売業が全体の45%を占め、次いでサービス業が16%、製造業、建設業がそれぞれ15%となっている。また、年商規模では5,000百万円以下の中小企業が半分以上を占めており、1件当たりの保証額としても比較的小口案件が多いことが特徴である。顧客の獲得にあたっては、自社で顧客開拓を行っているほか、提携代理店(金融機関等)からの紹介なども最近では増えている。

競合としては、専業でイー・ギャランティ<8771>があるが、その他には損害保険会社やメガバンク系のファクタリング会社などがある。ただ、中小企業向けの売掛保証サービスに関してはまだ競合も少なく、成長ポテンシャルは大きいとみられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NO》

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