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USS Research Memo(2):主力のオートオークション事業で安定シェアを維持
*17:21JST USS Research Memo(2):主力のオートオークション事業で安定シェアを維持
■事業概要
USS<4732>の事業セグメントは、オートオークション事業、中古自動車等買取販売事業、その他事業と3つに区分されている。事業構成比で見ると、売上高の72.8%、営業利益の95.9%(2014年3月期第2四半期累計)をオートオークション事業が占めており、同事業が同社の収益の柱となっている。
(1)オートオークション事業
オートオークション事業では、運営会場を国内17ヶ所で展開している。主な収入は、出品会員から徴収する出品手数料、成約手数料と落札会員から徴収する落札手数料からなる。
USSグループのオークション出品台数シェアは、2013年1-6月実績で32.1%と2位以下を大きく引き離し、会員数も4万5000社(2013年9月末)と圧倒的な数を誇る。東京会場や名古屋会場など大規模会場を利便性の良い郊外に立地し、良質な中古車を大量出品することで集客力を高め、成約台数を増やす(=出品台数の増加につながる)ビジネス戦略をとっているのが特徴だ。
地域別出品台数シェア(2012年暦年ベース)では、北海道、関東・甲信越、中部、九州・沖縄地区で高いシェアを握る。半面、近畿、中国・四国地区ではシェアが10%台にとどまっている。近畿ではJAAの100%子会社であるHAA神戸が36.8%と強く、全国7ブロックのなかで唯一、トップシェアを獲得していない地域でもある。このため、近畿エリアでのシェア拡大をいかに進めていくことができるかが、全体のシェア上昇を進めていくうえでの経営課題となっている。
なお、同社グループ内における地域別出品台数構成比(2013年4-9月期)では、関東・甲信越が42.5%、次いで中部が27.9%となっており、この2ブロックで全体の約7割を占めている。
(2)中古自動車等買取販売事業
子会社のR&Wで事業展開している。オークションに出品する中古車を1台でも多く確保するために、独自で中古車の買取チェーン店「ラビット」を展開。大半はオークションに出品しているが、一部は直接販売も行っている。また、事故現状車の買取販売にも従事する。同部門売上高は全体の17.6%を占めるが、営業利益比率は2.5%と低く、オークション運営事業の補完的事業としての位置付けとなっている。
(3)その他事業
その他事業として、リサイクル事業を子会社のアビヅやカークエスト東洋事業部で手がけている。アビヅは廃自動車の解体などによって生じる鉄スクラップや中古パーツなどの販売、カークエスト東洋事業部では廃タイヤなどを原料とし、弾性舗装用ゴムなどの製品化を行っている。
また、USSロジスティクス・インターナショナル・サービスで中古自動車の輸出代行サービスを展開。同サービス拠点は東京会場と横浜会場の2ヶ所のみで、同会場で成約した輸出代行業者向けのサービスとなる。
同事業の売上高は全体の9.6%、営業利益は1.6%となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《NT》
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