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「尖閣諸島は日本のものではない」と日本人教授が主張 中国ネット民「言論の自由っていいな…」
日中友好条約締結35周年となる今年、ある日本人教授の書籍が中国で出版されることになった。日本語版タイトルは「日中領土問題の起源~公文書が語る不都合な真実~」。著者は横浜国立大学名誉教授・村田忠禧氏。
著書では、歴史上尖閣諸島が日本に帰属した事実はないという主張が展開されており、その内容から人民網や中国新聞網などの大手メディアが報道。中国版ツイッターでは600件近いコメントが寄せられるなど、注目を浴びている。
【尖閣が日本に帰属したことはない、共同管理すべき…村田教授の主張】
著書で村田氏は、尖閣諸島が地理的に日本に帰属した歴史はない、という長年の主張を改めて強調。それは「日本外交文書」を始めとした、多くの政府関係資料に基づいている、と上記各メディアはその内容を紹介した。
また環球時報では、村田教授の領土問題に対する見解記事を掲載。そこで教授は、領土問題は対話により平和的に解決していくべきであり、そのためには日中双方による歴史認識の共有化が不可欠であると主張。同島を日中両国で共同管理していくのが最善の“妥協策”であるとの考えも示した。
【人物像―日本より詳細な中国版wikiの記述】
村田教授は1946年生まれ。東京大学文学部中国文学科卒業。専門は中国共産党史、毛沢東思想。東京大学教養学部助手、横浜国立大学教授などを経て同大学名誉教授に。「毛沢東伝」の日本語版翻訳者でもあり、神奈川県日中友好協会副会長も務める。
日本より中国で話題の村田教授。注目度の違いはウィキペディアにも表れている。ウィキペディア日本語版では、略歴と発言が紹介されているのみ。一方、中国版ウィキペディアといえる百度百科の記述は詳細だ。教育熱心な農家の両親の元で育ったという生い立ちから、学生運動に参加し、毛沢東思想に傾倒していく過程までが丁寧に紹介されている。尖閣問題への見解や、これまでの著書の内容に関しても詳細な記述がある。
記事の最後に設けられた「歴史的評価」という項目では、教授の思想を評価する内容に終始。最後は「石原慎太郎のような右翼思想の日本人が多くいることは望ましくない」という一文で締めくくられている。
【称賛だけではない?ネット上の声】
今回の著書出版のニュースは中国版ツイッター・微博でも、多くのニュースアカウントがツイート。中には700件以上のいいね、1000件近いリツイート、600件近いコメントが寄せられているものもあった。
コメントの多くは「日本にも話の分かる人がいたのか」「歴史的事実は歪めてはならない」など、教授の主張を支持する内容。しかし中には、「日本には言論の自由がある。もし中国で同じことをしたら…」「このような発言を容認できる政府こそ素晴らしい」というような、別の視点からの意見も見られた。
著書出版で、一躍中国の話題人物となった村田教授。今後もさらに注目度が高まりそうだ。
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※この記事はNewSphereより提供を受けて配信しています。
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