「モンスターハンター4」の不正改造されたデータが3DSの通信機能経由で広まる

2013年10月18日 18:07

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記事提供元:スラド

insiderman 曰く、  発売後4日間で200万本を販売したというカプコンのニンテンドー3DS向け人気ゲーム新作「モンスターハンター4」で、不正改造されたデータの拡散が問題となっている(カプコンの『「モンスターハンター4」改造データに関するご注意』)。

 モンスターハンター4には特定の条件を満たすとランダムで生成される「ギルドクエスト」という要素があり、ここで登場する高レベルモンスターを倒すと強力なアイテムが入手できる(可能性がある)。入手したギルドクエストは3DSの「すれ違い通信」機能を使って不特定多数に配布したり、オンラインで一緒にプレイしたプレイヤーに渡せるようになっている。

 問題となっているのは、セーブデータ改造ツールを使用して不正改造されたギルドクエスト。登場するモンスターのレベルアップや、本来登場しないはずのモンスターが現れる、登場するモンスターがプレイヤーに攻撃してこない、通常は登場しないエリアにモンスターが現れるなどの改造内容が確認されている。

 ニンテンドー3DSの場合、ダウンロード購入したゲームについてはセーブデータがSDカード内に暗号化されて保存されるが、カートリッジ媒体で購入したものはセーブデータが暗号化なしでカートリッジ内に保存される模様。市販されている改造ツールにはPCにカートリッジを接続するインターフェイスが同梱されており、これを使ってセーブデータをPCに吸い出し、エディタで修正してデータをカートリッジに書き戻す、という方法でセーブデータを改造する仕組みのようだ。

 これを利用して気軽にレベル(ハンターランク、HR)を上げたり強力な装備を集めるプレイヤーが登場しているほか、オンラインプレイでは改造ギルドクエストを求めるプレイヤーが少なくないという。しかし、不正に改造したデータはゲームに予測不可能な影響を発生させる可能性がある。また、オンラインプレイにおいて正規のプレイを楽しむプレイヤーに悪影響を及ぼすということも起きているようだ。

 ギルドクエストはクリアするごとにモンスターのレベルが上昇していくため、単純にレベルが高いから不正改造だとは言えないのだが、他プレイヤーから受け取ったギルドクエストはモンスターのレベルがそのギルドクエスト取得時のレベルに下がるので、受け取った時点で異様にレベルの高いギルドクエストは不正改造と判断できる(カプコンの『「モンスターハンター4」において現在確認されている不正改造データについて』)。

 このようなチート行為はオンラインゲームにおいては昔から問題となっており、対策もされているが、携帯ゲーム機ではゲームデータの改造が難しく、また改造したところでほかプレイヤーに影響を及ぼすことは少なかったため、まだ対策が進んでいるとは言いがたい。現状のモンスターハンター4の仕組みでは不正行為をしたユーザーをブロックすることもできないため、正規プレイヤーが行える対策はオンラインで不正なギルドクエストやプレイヤーを発見したら退室する、不正なギルドクエストを受け取ったら即削除する、くらいしかない。今後カプコンによる対策が望まれるが、簡単にそれが行えるかどうかは不明だ。

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