三井不動産、東京窯業など/本日の注目個別銘柄

2013年9月24日 17:43

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記事提供元:フィスコ


<8801> 三井不動産 3420 -85売り先行。ドイツ証券では「さようなら、安倍首相」と題して、不動産セクターの投資判断を「オーバーウェイト」から「マーケットウェイト」に格下げ、個別では、同社を含め、大手4社の投資判断を揃って「バイ」から「ホールド」に格下げへ。同社の目標株価は3900円としている。不動産マーケットに対して極めてネガティブな影響を与える消費税率引き上げが決定的となったことを、格下げの背景としている。

<4022> ラサ工業 195 +50ストップ高。放射性物質で汚染された土壌から、汚染濃度が高い土砂分を分離・回収する装置を開発したと一部で報じられている。汚染土壌を1時間当たり50立方メートル処理でき、年間30台の受注を目指すとされている。除染関連分野への高い関心が続く状況下、株価水準の値頃感も妙味に短期資金の物色の矛先が向かっている。

<3288> オープンハウス 2575 +330大幅高。先週末に東証1部に新規上場、公開価格1780円を18.0%上回る初値2100円をつけ、その後も上値追いの動きが続く状況となっていた。本日も買い先行の展開、不動産市況の先行き上昇期待やセクター内での割安感の強さなど上値追いの材料に。なお、大和では、今期経常利益は前期比2倍の92億円、来期は同21%増の111億円と予想している。

<6724> エプソン 1686 +70続伸で連日の高値更新。JPモルガン(JPM)では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を2000円から2100円に引き上げている。通期営業利益予想は事前の400億円から500億円へ引き上げているが、先週発売を開始した10種類の新製品が順調に拡大し、加えて、ユーロ高が継続した場合のベストケースでは、営業利益600億円も視野に入る可能性と指摘。

<6481> THK 2217 -87売り優勢。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も2600円から2200円に引き下げている。内需の回復遅れや中国の季節的調整などによる売上未達を背景に、上半期決算発表時にも通期業績は下方修正される可能性が高いと。今期営業利益は会社計画200億円に対して168億円と予想している。

<9678> カナモト 2829 +32売り先行後は切り返す。公募増資などで最大79億円を調達すると発表、朝方は株式価値の希薄化懸念などが売り材料視されたが、足元のファイナンス銘柄のその後の堅調な株価推移なども思惑視して、売り一巡後は押し目買いなどが優勢に。公募株280万株、オーバーアロットメントによる売出42万株を予定、発行済み株式数は最大で10%増加する見通し。調達資金はレンタル用建機の投資額の一部に充当する計画のようだ。

<4716> 日オラクル 3785 -215大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は94.2億円で前年同期比3.9%減、通期計画468億円、前期比9.7%増に対して低調なスタートになったことを嫌気する動きが先行へ。SMBC日興証券では、普及価格帯製品での競争激化などを想定で業績予想を下方修正、つれて、目標株価も4600円から4000円に引き下げている。

<5363> 東京窯業 248 +50急伸でストップ高。特に目立った材料は観測されないが、業績上振れ期待などが改めて再燃する状況にもなっているようだ。今期営業利益は4.7億円の計画だが、新四季報では8.4億円を予想している。足元では、中国景気回復などを背景に鉄鋼株が強い動きとなっており、周辺銘柄の一角として物色が波及する流れにも。

<3663> アートスパーク 499 +80ストップ高。エムアップ<3661>がマザーズから東証1部への指定替えを発表、本日はストップ高買い気配となっている。セルシス<3829>とエムアップの第2位株主となっているエイチアイ<3846>が経営統合したのが同社であり、含み益の拡大期待などが意識される状況のもようだ。

<5938> LIXIL 2043 -138下げ目立つ。独の浴室備品メーカーであるグローエ社買収で交渉中と伝わっている。週内にも合意を発表する可能性と。積極的なM&A展開の方向性は示されているが、6月にも米アメリカンスタンダードの買収を発表したばかりであり、資金負担増を懸念する動きが先行へ。今回の買収額は約4000億円とされている。

<6301> コマツ 2532 -40さえない。前日発表されたHSBCの9月の中国PMIは51.2、8月の50.1、市場予想の50.9などを上回る状況となっている。一方、米キャタピラーが発表した8月の機械売上高は前年同月比で10%減となり、前月の9%減から一段と落ち込んでいる。世界的な建機需要の回復に対する警戒感が依然として拭えない状況に。《FA》

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