シャープ、タマホームなど/本日の注目個別銘柄

2013年9月18日 15:32

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記事提供元:フィスコ


<6753> シャープ 376 +6買い先行。前日の後場には、4-9月期営業損益が300億円前後の黒字と、従来予想の2倍になる見通しとの観測報道が伝わり、その後の株価は上昇に転じていた。本日にも増資の実施を発表としているが、想定線であるためにあらためて悪材料視はされていない。業績の上振れは増資に対して追い風になるとの見方が優勢に。

<1815> 鉄建 317 -39急落。短期的な過熱警戒感が強まる中、短期資金の利食い売りが集まる状況と観測される。東京五輪開催決定後、昨日の高値までの上昇率は2.7倍に達しており、活況が続いていた低位建設株の中でも、中心的な銘柄と位置づけられていた。前日からは貸借取引申込停止措置が捉えられるなど、信用取引の規制が強化されてきており、目先は流動性の低下による人気低下なども想定される形に。東急建設<1720>も買い先行後に伸び悩むなど、低位建設株は総じて売りが優勢の展開となってきている。

<1801> 大成建設 489 -9売り先行。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「セル」に格下げ、目標株価を450円としている。建設セクターにとっては、利益率低下の最悪期は過ぎつつあるが、労務の逼迫は構造的な問題であるほか、円安基調の中で資材価格にも上昇圧力がかかるとしている。大手ゼネコン各社の株価には割安感は乏しいとしているが、とりわけ、同社に関してはPBR1.6倍で割高感があると指摘。

<7012> 川崎重工 404 +18続伸で5月22日以来の年初来高値更新。米ニューヨーク州のロングアイランド鉄道を受注したと伝わっている。受注額は18億3000万ドル、海外の受注額としては過去最高水準のもよう。納入開始は2017年からとなるが、中期的な業績インパクトなどを期待する動きが優勢に。

<6472> NTN 454 +4しっかり。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も220円から550円にまで引き上げへ。懸念材料であった欧州売上比率の高さ、事業再建の進捗、カルテル問題などに前進が見られ、主力の自動車事業は3期ぶりに黒字化する見通しと。前日にはバークレイズでも投資判断の格上げが観測されている。

<5423> 東京製鐵 586 -24軟調。前日には10月の販売価格を発表している。H形鋼や薄板などの主力品種で3%前後の値上げとなっている。ただ、先の新日鉄住金<5401>の値上げ発表、足元のスクラップ価格の上昇からは、想定よりも値上げ幅は小幅にとどまったとの見方が多いもよう。業界環境の改善は意識されるものの、短期的にはマージンの低下につながるとの懸念も。

<4552> 日本ケミカルリサーチ 1523 -400ストップ安比例配分。GSK社に導出していた腎性貧血治療薬EPO製剤の海外での開発・販売権が全面返還されることで合意と伝わっている。想定以上に多くの治験・規制上の要件が必要となる可能性が高まり、開発計画に遅れが生じていたことなどが背景に。提携発表時には株価が大幅上昇した経緯もあるため、失望売りが優勢となっているもよう。ただ、大和では、新たな提携先が獲得するチャンスが生まれたとして、ポジティブに評価すべきとしている。

<1419> タマホーム 1203 +101買い優勢。いちよしではレーティングを新規に「A」、フェアバリューは1800円としている。エリア拡充による販売拡大余地は大きく、中期的にも、出展拡大による業績の伸長が可能と考えているもよう。首都圏への出展加速による業績の伸長を予想、現状のPER水準には割安感があるとの見方。

<8515> アイフル 1018 +62強い動き。その他金融セクターは現在業種別上昇率のトップになっている。都市銀行の中小企業向け融資に反転増加の兆しが見えてきたと伝わっていることなども、全般的な資金ニーズの高まりとして刺激材料につながる格好か。また、大手銀行株や証券株が一段高となっていることも追い風に。

<9104> 商船三井 457 +18反発。海運セクターは業種別上昇率の2位になっている。バルチック指数が5.4%の上昇、再度上昇ピッチを早めていることが手掛かり材料になっているとみられる。先週半ば以降は上昇ピッチが鈍り、海運株の上値も重くなってきていた。《FA》

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