ファーストリテ、ローランドDGなど/本日の注目個別銘柄

2013年9月4日 15:53

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記事提供元:フィスコ


<9983> ファーストリテ 34050 0上値重い。前日に8月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比で28.9%増、記録的な猛暑で夏物商品が好調であったもよう。4ヶ月連続でのプラス成長、2009年10月以来の高い伸びとなったほか、Uアローズ<7606>など他の衣料品専門店各社との比較でも伸び率は高くなっている。ただ、客単価の低下が続いているなど、粗利益率が低下傾向にあることを懸念視する動きもあり、先物との連動性が高いことで、日経平均が売り先行となっていることも逆風に。

<7751> キヤノン 3145 +115買い先行。前日に自社株買いの実施を発表、買い材料につながっている。発行済み株式数の1.6%に当たる1800万を上限とする自社株買いを実施と発表、取得期間は本日から11月1日までの予定。自社株買い実施の方向性は織り込まれていたが、株価が安値圏にあることに加え、これまでは比較的短期間で上限までの取得を行っていたことから、需給期待などは高まりやすくなっているもよう。

<2395> 新日本科学 1332 +197急伸。創薬ベンチャーのヘリオス(旧日本網膜研究所)が、資金調達のために株式上場を検討していることを明らかにしたと伝わっている。同社はヘリオスに資本参加しており、網膜色素上皮細胞移植法の検討で、非臨床分野での共同研究に向けた基本合意も行っており、関連銘柄の一角として関心が高まる展開になっているようだ。

<7205> 日野自動車 1314 -12下げ目立つ。ドイツ証券では投資判断を「バイ」から「ホールド」に格下げ、目標株価も1800円から1350円に引き下げている。ASEANにおけるトラック販売台数の見通しにはまだ不透明感が強く、市場センチメントはすでに重荷になっているとの見方。国内トラック銘柄が好調を取り戻すには、ASEAN景気への懸念が緩和される必要があり、時間を要すると指摘している。

<6967> 新光電工 1042 +37買い優勢。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価は1100円としている。第1四半期決算後の業績ピークアウトやMPUパッケージの在庫調整リスクを織り込んで株価は大幅下落したが、MPUパッケージの調達・在庫水準には、株価調整を織り込むほどの過剰感が見られないと指摘、短期的な株価リバウンドを想定するとしている。

<7003> 三井造船 194 +9買い先行。JPモルガン(JPM)では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を275円としている。低燃費船の実績と確固たる評価が特徴の造船部門を通じて、成長を加速させていくものと判断、市場シェアを取り戻す余地は大いにあると考えている。これまで、アナリストの売り推奨が多い銘柄であったため、インパクトは強い状況と捉えられる。

<5413> 日新製鋼HD 1243 +96買い優勢。みずほ証券では投資判断「買い」を継続、目標株価を1070円から1280円に引き上げている。普通鋼事業の黒字転換、ステンレスの国内価格上昇、ステンレス冷延コイルの国際価格上昇などに加えて、15.3期の配当は50円が予想され配当利回りは4.5%になることなどを評価と。なお、みずほ証券では新日鉄住金<5401>の目標株価も引き上げている。

<6789> ローランドDG 2611 +189大幅高。岩井コスモでは投資判断を新規に「B+」、目標株価を2700円としている。プリンターの新製品投入効果で、今期業績は下期に上方修正される可能性が高いと想定している。3次元プリンタの一種であるプロッタの売上高は12億円程度、粗利益率は50%弱と推定しているが、中期的にはプリンターに次ぐ事業の柱として育成していく計画のようだ。

<8515> アイフル 1011 +57人気化。消費増税が実施された場合、日銀では追加の金融緩和策を実施する方向で検討との報道が一部で伝わっている。金融緩和メリット銘柄として、短期資金の物色の矛先が向かう状況のようだ。一昨日は消費者金融業界の事業環境好転が材料視されてストップ高まで急伸しているが、追加の支援材料となる形に。同様に、ケネディクス<4321>などにも金融緩和期待で買いが優勢となっている。

<9501> 東京電力 510 -15反落。政府が汚染水対策に400億円超の国費を投入などと伝わり、汚染水問題の沈静化が図れるとの見方から、一両日は上昇となったが、むしろ、柏崎刈羽の原発再稼働に向けては一段と厳しい見方が強まるとの懸念も。福島第1原発では2200ミリシーベルの放射線量が計測などとも伝わっている。なお、朝方には関東地方で地震が発生したが、これをきっかけに下げ幅を広げる状況ともなった。《FA》

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