エイベックス、不二サッシなど/本日の注目個別銘柄

2013年8月19日 15:42

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記事提供元:フィスコ


<7860> エイベックス 2832 +222大幅反発。好決算発表直後から急落していたが、短期的な突っ込み警戒感から本日はリバウンドを目指す動きに。第1四半期は大幅営業増益決算となり、上振れ期待が高まる決算数値であったが、8月8日の決算発表後は昨日まで24%もの下落を余儀なくされていた。なお、決算後は岡三や水戸証券が投資判断を引き下げている。ともに、7月末のdビデオとBeeTVの会員数の合計が6月末比で小幅な増加にとどまるなど、映像配信事業のモメンタム低下を警戒しているもよう。

<4574> 大幸薬品 1565 +131買い優勢。先週末には、岩井コスモが投資判断「B+」継続で、目標株価を960円から1050円にまで引き上げている。インフルエンザなどの大流行の有無に関わらず、安定的に感染管理事業が売上を伸ばせる環境が整いつつあると指摘、また、主力の正露丸は、夏場に高温が続くと売上が増える傾向にもあるようだ。今期営業利益は会社計画の11.5億円に対して、17.2億円を予想している。

<7532> ドン・キホーテ 5200 +90堅調 先週末に決算を発表している。前6月期営業利益は324億円で前期比10.4%増益となり、従来予想の313億円を上振れる着地になっている。一方、今期は335億円で同3.5%増益の見通し、25期連続での増収営業増益を予想している。今期見通しはコンセンス比で下振れだが、保守的な予想と捉えられている。JPモルガン(JPM)では、LED改装と在庫評価減など戦略的・積極的経費計上を加速、消費増税後に向けた準備は万端ろ評価。

<8864> 空港施設 738 +100ストップ高。羽田空港の新設事業に伴って発生した空港跡地を「国家戦略特区」拠点にする構想が浮上と伝わっている。羽田空港の利用者数拡大、並びに、ビジネスチャンスの拡大などに伴う業績の伸長が期待される状況とみられる。空港ビルなども同様の期待感から買い優勢の展開となっている。

<3064> MonotaRO 2620 -152さえない。台湾製造業者から輸入して販売している自動車用ブレーキパッド部品の一部に、「労働安全衛生法」で定めた基準値を超えるアスベストが混入している可能性が判明、自主回収処理を行うと発表している。先週末にかけて上昇の反動もあり、手仕舞い売りのきっかけ材料となっているもよう。なお、前期の当該ブレーキパッドの売上高は0.5億円程度の水準。

<7269> スズキ 2417 -25売り先行。先週末のインド株式市場の急落を嫌気する。センセックス指数は4.0%安となり、約2年ぶりの大幅安となっている。過去最安値を付けたルピーの一段安阻止を図るため、政府では、国内企業の海外投資と居住者による海外送金の上限を引き下げる措置を発表、経済成長の低下につながるとの懸念が広がっている。同社のほか、関西ペイント<4613>などもインド関連として売りが先行。

<5020> JX 547 +21買い先行。三菱UFJでは投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も500円から760円に引き上げている。7月の石油製品スプレッドの大幅な回復をポジティブに評価のもよう。石油業界では今下半期に製油所の能力削減が予定されており、今後のスプレッドは堅調に推移する可能性が高く、同社のファンダメンタルズ見直しのきっかけになると考えている。足元での原油市況の堅調な展開なども支援に。

<5940> 不二サッシ 300 +27急伸。子会社である不二ライトメタルが、「高強度難燃性マグネシウム合金」の実用化に向け、研究・開発のための分析・評価装置を導入することが分かったと伝わっている。これまで、熊本大と実用化を共同で進めてきたが、今回の装置導入で新合金の研究開発から生産までを一貫して自前で手掛ける体制が整うもようだ。高速鉄道や自動車、飛行機の骨組みなどでの実用化を目指している。

<5541> 大平洋金属 368 +27大幅高。ニッケル市況の上昇を手掛かりにリバウンドを目指す展開へ。LMEニッケル3ヶ月物は先週末に15000台にまで到達、2ヶ月ぶりの水準に回復している。8月6日の業績予想下方修正以降、株価は先週末安値まで28%もの急落となっていた。本日は全般的にリターンリバーサルの流れも強まっており、こうした流れも反発色を強めさせる形に。

<9501> 東京電力 622 -23売り優勢。掘削機の故障で汚染水のくみ上げ設備の設置完了がずれ込むと伝わっているほか、免震重要棟前の連続ダストモニタで放射能警報などとも報じられている。また、前引け後には、作業員2人の身体汚染確認などとも伝わる。依然として原発汚染問題が買い手控え材料につながる状況に。《FA》

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