東京電力、MUTOHなど/本日の注目個別銘柄

2013年8月14日 15:47

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記事提供元:フィスコ


<9501> 東京電力 650 +24買い優勢。全般的に手掛かり難の中、短期資金の関心が向かう状況と観測される。前日には、原発の運転停止が続けば、来年1月にも8.5%程度の電気料金再値上げが必要になるとの報道が伝わっているほか、1月に柏崎刈羽原発が再稼働すれば、今期は340億円の経常黒字を確保できる見通しとも伝わっており、手掛かり材料視する向きもあるようだ。記録的な高温が続いていることも電力需要増加の思惑につながる。

<3046> JIN 3360 -130大幅続落。足元での既存店売上の伸び悩みなどを嫌気する動きが継続する格好に。5月まで2ケタの成長が続いていた既存店増収率だが、6月は6.1%増と急速に鈍化、7月は2009年4月以来のマイナス成長となっている。業績の高成長から高いプレミアムが付与される状況であったが、業績の伸び悩み懸念とともに、株価水準の割高感が意識される状況にもなってきている。

<8515> アイフル 905 -70さえない。前日に第1四半期の決算を発表、純利益は前年同期比97%増益となっているが、営業利益は同21%の減益に。合弁事業の解消に伴う負ののれん発生益、債権買取益などを特別利益に計上しているが、本業ベースでは貸付金利息の減少が響いて減益となっている。前日には期待感が先行していただけに、その反動も強まる格好へ。

<5202> 板硝子 109 +5出来高伴い上昇。為替市場では対ユーロでも円安反転の動きになっており、ユーロ高メリット銘柄としての位置づけの高さが見直される格好に。また、クレディ・スイス(CS)では目標株価150円で投資判断「アウトパフォーム」を強調、リストラを軸とした業績回復ストーリーという大きな見方に変化はないとして、セクター内では最も収益改善確度が高いと。

<5002> 昭和シェル 950 -22売り先行。本日は複数で投資判断格下げの動きが観測されている。大和では投資判断を「2」から「3」に格下げ、当面の好材料は出尽くしたとの判断。また、シティでも「1」から「2」に格下げへ。決算はポジティブでモメンタムも良好ながら、株価にはほぼ織り込み済みで、割安感も乏しいとの評価。

<6728> アルバック 904 +54買い優勢。前日に前6月期の決算を発表している。営業利益は61億円と黒字転換、従来予想の54億円を上振れる着地に。収益改善策が功を奏して粗利益率実績22.6%は過去最高となっているもようであるほか、第4四半期受注が計画比で小幅上ぶれとなっていることなどを評価。一方、今期は90億円で同47%の増益見通しとしている。市場想定を上回る水準だが、先に発表した中期計画線上での数値であり、インパクトは限定的といえる。

<4047> 関東電化工業 236 -21下落率トップ。前日に第1四半期の決算を発表、営業損益は2億円の黒字で前年同期比4.6億円の損益改善となった。一方、通期予想は15億円の黒字から5億円の黒字にまで下方修正している。六フッ化リン酸リチウムの売上が大きく減少することに加え、塩素系有機製品の売上減少も見込まれるもよう。収益水準回復の遅れを嫌気する動きが優勢に。

<7999> MUTOH 504 +62賑わう展開。前日には岩井コスモがレーティング「A」を継続、目標株価を375円から575円へと引き上げている。業績上方修正の公算が大きいほか、3Dプリンター関連としての成長期待から妥当株価水準は引きあがるとみている。本日は、3Dプリンター関連が人気化していることも支援材料。海外関連銘柄の株価下落が懸念されたものの、澁谷工業<6340>が連日のストップ高になっていること、急落が続いたC&GSYS<6633>が急反発していることなどが刺激に。

<2215> 第一パン 137 +12朝方から急伸。前日に発表している上半期の決算が買い材料視されている。上半期経常利益は3億円で前年同期比4.5億円の改善、通期計画の2億円を大きく超過する状況となっている。値引率・原価率の管理強化に伴う粗利の改善で収益水準が向上する格好に。株価水準の値頃感なども妙味に、通期業績上振れ期待を高める動きが優勢。

<6406> フジテック 1141 +92上げ目立つ。日立製<6501>や三菱電機<6503>などのエレベーター大手がアジアで増産すると報じられている。アジアの需要がけん引して、世界の昇降機市場は今後も拡大が見込まれるもよう。エレベーター専業大手の一角である同社にとっては、エレベーター需要の拡大メリットは相対的にも大きく、先行き期待へとつながっていく格好に。《FA》

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