タマホーム Research Memo(1):徹底的合理化による低価格良質住宅で急成長

2013年8月7日 18:46

印刷

記事提供元:フィスコ


*18:46JST タマホーム Research Memo(1):徹底的合理化による低価格良質住宅で急成長

タマホーム<1419>は1998年に福岡県で創業した新興の住宅デベロッパーである。2013年3月に東京証券取引所市場第一部、福岡証券取引所に上場するなど急成長を遂げた。新興とはいえ現在では、売上高規模で住宅デベロッパーの既存大手8社に食い込み、大手9社体制を構築している。

急成長の理由は徹底的な合理化により、「いい家でしかも安い!」を実現している点にある。本体価格は坪単価30~50万円と業界平均に比べ3分の2から半分程度の低価格を実現。安いばかりでなく、建築基準法の施工基準以上の耐久性や耐震性、安全性を確保し、主力商品では法定の10年をはるかに越える60年保証を行っている。

2013年7月12日に発表された2013年5月期の連結決算は、売上高が前期比10.2%減、営業利益が同29.7%増となった。売上高の減少は、主力の住宅事業が、東日本大震災後の反動で前期に比べ引渡棟数が減少したこと(震災の影響で2011年5月期に引渡予定であった工事の期ずれが生じたため売上が大きくなっていたことの反動)による。復興需要による職人不足により、約200棟の引き渡しが2014年5月期にずれ込んだ。ただし、営業利益、経常利益、当期純利益は過去最高を更新した。住宅販売価格の引き上げなどで売上高営業利益率が上昇したこと、不動産事業が大幅に増加したこと、前期に計上した販売用不動産の評価減などの特殊要因が解消されたことなどが要因となっている。

2014年5月期の業績予想は、売上高が前期比16.3%増、営業利益が同15.4%増となっている。住宅事業における注文住宅販売が伸びるほか、売上高営業利益率はほぼ横ばいで推移する見込み。売上高は2009年5月期に次いで過去2番目の水準まで増加し、営業利益、経常利益、当期純利益はともに2013年5月期の過去最高を更新する計画である。住宅販売の市場環境に追い風が吹いている現状においては、十分に達成可能な目標といえるだろう。

同社の成長戦略は、国内事業と海外事業の拡大の2本柱である。国内事業は中期的な成長戦略の要となる。戸建て住宅シェアの拡大、リフォームなど住宅建築以外の住宅事業およびその他の周辺事業の伸張、フィービジネスの育成などが挙げられる。海外事業は長期的な成長戦略という位置付けで、東南アジア市場の開拓と米国市場への進出となっている。既に高い知名度を有しており、広告宣伝費比率を抑制できることが想定されることから、売上高の増加ペース以上の利益増加が期待できそうだ。価格競争力の高さから、売上高の増加についても不安は乏しい。

■Check Point
・注文住宅業界で「低価格良質住宅市場」を築いたパイオニア
・13年5月期は売上高で減少も、利益で過去最高を更新
・配当性向は30%目安、配当重視の方針で今後の増配継続に期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤邦光)《FA》

関連記事