ネットプライス Research Memo(11):3Qは株式売却益で経常利益・四半期純利益の黒字化達成

2013年8月2日 19:56

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記事提供元:フィスコ


*19:57JST ネットプライス Research Memo(11):3Qは株式売却益で経常利益・四半期純利益の黒字化達成

■業績動向

(1)2013年9月期の第3四半期の連結決算

2013年7月25日に発表されたネットプライスドットコム<3328>の2013年9月期における第3四半期累計(2012年10月-2013年6月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.0%増の7,802百万円、営業損益が84百万円の赤字(前年同期は149百万円の赤字)、経常利益が184百万円(同84百万円の赤字)、四半期純利益が84百万円(同203百万円の損失)となった。営業利益は第3四半期に損失を計上したことで赤字が続いたが、赤字幅が縮小しており、着実に収益改善が続いていると言えよう。また、営業外で投資有価証券売却益を313百万円強計上したことで経常損益は大きく改善した。

第2四半期決算発表時点での会社計画に対しては、売上高、営業利益ともに若干下回ったが、経常利益、四半期純利益は投資有価証券売却益(オークファンの株式上場に伴う売却益)を計上したことで上回る格好となった。

四半期ベースの動きでみると、第3四半期は売上高が前年同期比で2.7%増と増収となったが、営業損益は販管費の増加で161百万円の赤字となった。事業別でみるとEコマース事業が前四半期比で収益を悪化させている。

バリューサイクル部門に関しては、売上高が前年同期比で3%増収と堅調に推移し、足元の買取が好調な状況を考慮して、下期における買取と販売のバランスを第3四半期を買取強化、第4四半期を販売強化と位置付け、第3四半期では買取コストが先行した。2013年5月にテレビCMを実施し、買取額が過去最高規模に伸張した。ただし、6月中旬以降は販売額も伸び始めており、第4四半期には再び黒字に転じる見通しだ。

ギャザリング部門に関しては、第3四半期に若干の黒字を見込んでいたが、売上高が前年同期比で4%減収と減少傾向が続いたことや、新規顧客の伸びが想定を下回ったことなどから、前四半期比で赤字幅が若干拡大した格好となっている。ただ、売上高に関しては、スマートフォン向けの対応強化、オリジナル商品のラインナップ強化、リピート率向上に向けた取り組みを行ってきた効果で、ここにきて下げ止まりの傾向になってきていることがわかる。また、商品粗利率に関しても自社商品比率の拡大もあって、36.3%と前年同期比で1ポイント強上昇するなど、改善が進んでいる。

クロスボーダー部門に関しても、売上高は前年同期比14%減とここにきて急ブレーキがかかっており、営業利益はほぼ収支均衡ラインにとどまった。売上高の減少は円安の影響によるところが大きい。特に、「sekaimon」の利用者の約5割はオークション商品の利用者で、価格に対してセンシティブな層でもあるだけに、円安による割高感の増大が心理的に与える影響は大きかった。

一方、インキュベーション事業に関しては、売上高が前年同期比127%増と高い伸びとなったものの、営業損益で4四半期連続の赤字となった。転送コム事業は2012年末に代理購入サービスをプレリリースしたこともあり、流通額で前年比4割増と大幅に伸び収益に貢献している。円安によって海外からの購入意欲が増しているなかで、競合先がほとんど無いことも成長に拍車をかけている。為替変動が収益に与える影響としては、Eコマース事業のクロスボーダー部門がマイナスとなるが、転送コムではプラスとなるため、ほぼ相殺する格好になっていると言えよう。ただ、新設子会社がいずれも設立初期段階の立ち上げ負担で赤字を出しており、インキュベーション事業全体では若干の赤字で推移している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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