ネットプライス Research Memo(10):新興国向けはeコマースのPlatform企業に絞って積極出資

2013年8月2日 19:56

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記事提供元:フィスコ


*19:57JST ネットプライス Research Memo(10):新興国向けはeコマースのPlatform企業に絞って積極出資

■成長戦略

(3)新興国向けの投資

ネットプライスドットコム<3328>はとりわけ新興国でのインキュベーション事業を積極展開していく方針だ。既に2012年1月にオンライン決済サービス事業を展開する合弁会社PT MIDTRANSを設立し、2012年4月にインドネシア最大のオンラインマーケットプレイス企業のTokopediaに出資したほか、2013年に入ってからも3月にインド最大のオンラインマーケットプレイス企業のShopCluesに、5月にはトルコ最大の価格比較サイトを運営するakakce(アカクチェ)、6月には同じくトルコのオンライン決済サービスプロバイダー、iyzi Payments(イージーペイメント)に相次いで出資した。同社は、eコマースにおける投資対象先として、取引の場を提供するマーケットプレイス、資金のオンライン決済サービス、価格比較サイトなど、eコマースのPlatformに絞っている。市場の成長とともに、こうした仕組みを提供する企業は寡占的なポジションになりやすく、収益の成長ポテンシャルも大きいためだ。

2012年に出資したインドネシアのTokopediaは月間流通額が300百万円規模と順調に成長してきており、5年後ぐらいには年間取引額で100,000百万円規模に成長するものとみられる。インドにおいてはインターネット普及率がまだ10%弱と低いものの、人口が約12億人と世界第2位であり、いずれは中国のようなインターネット大国に発展することが予想されること、トルコでは人口が約7,560万人で、インターネット普及率が47%とある程度高くなっており、eコマース市場の本格普及期に入っていることなどが出資の背景となっている。特に、トルコのeコマース関連企業への出資は、日本では同社が初めてであり、今後もトルコにおける現地ネット企業などとの関係構築を進めていきたい考えだ。

同社では今後の投資対象国として、ベトナムを最有力候補として挙げている。ベトナムは人口が約8,900万人と多く、インターネット普及率も38%と今後eコマース市場が立ち上がるラインに達するなど、同社の出資要件に合致しているためだ。今後もその他新興国の経済成長によって同社の出資要件に適う企業がでてくれば、積極的に出資を進めていくものとみられる。

同社は今後の成長戦略として、インキュベーション事業をより強化していく方針を示しており、なかでも「新興国に強いインキュベーション企業」として成長を進めていきたい考えだ。長期的に見れば新興国の経済発展に伴ってeコマース市場が成長していくのは確実で、先を見据えた投資戦略がいずれ同社の収益に貢献してくるものとして期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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