みずほFG、三井化学など/本日の注目個別銘柄

2013年8月1日 15:44

印刷

記事提供元:フィスコ


<8411> みずほFG 213 +10堅調。前日に発表した決算内容がポジティブに捉えられる。純利益は2480億円で前年同期比35%増益、通期予想5000億円に対する進捗率は50%近くにまで達している。与信関係での戻入益計上に加えて、資金利益や手数料利益なども順調な拡大を示している。メガバンクの決算発表が通過したが、野村ではセクター内でのトップピックを継続としている。

<9501> 東京電力 647 +48強い動きが目立つ。現在、電力・ガスが業種別上昇率のトップになっている。各社が前日に決算を発表、特にサプライズの乏しい決算となったことで、目先のアク抜け感が台頭する格好になっているようだ。同社も前日に決算を発表、純損益は支援機構からの交付金計上で4379億円の黒字となったが、営業損益は235億円の赤字が残っている。6月末の自己資本も1.6兆円まで回復。本業ベースでの今期中の黒字転換などは厳しい状況だが、当面のアク抜け感台頭などにはつながる格好に。

<6752> パナソニック 909 +58買い先行。前日に発表の第1四半期決算内容を評価。第1四半期営業利益は642億円となり、510億円前後とみられた市場コンセンサスを上振れている。原価低減効果などが想定以上に表面化する格好となったようだ。ちなみに、税前利益に関しては、年金制度変更に伴う一時益798億円を計上のため、想定をさらに上振れる状況となっている。業績上振れ期待にもつながる格好だが、通期予想はアナリストコンセンサスと会社計画で大きな差もなく、コンセンサスの切り上がりにつながる状況へ。

<7267> ホンダ 3605 -25売り優勢。前日に発表の第1四半期決算がネガティブに捉えられている。営業利益は1850億円で前年同期比5%増益、2000億円前後であった市場コンセンサスを下振れる着地となっている。工場の立ち上げ費用などが響く形だが、富士重<7270>など実績が市場予想を上回った他社との比較ではマイナスイメージが強い。ドルやユーロは円安方向に前提を修正しているものの、通期営業利益予想は7800億円を据え置き。

<6502> 東芝 412 -13下げ目立つ。前日に決算を発表、第1四半期営業利益は243億円で前年同期比2.1倍となり、会社計画はやや上回ったと見られるが、市場予想は350-400億円レベルであったため、下振れる格好になっている。注目度の高いNAND事業は好調だったものの、テレビ、PC、白物家電などが不振であった。通期予想は据え置きだが、第1四半期の期待値未達が嫌気される展開へ。

<6724> エプソン 1370 +142大幅高。前日に第1四半期の決算を発表、ポジティブなインパクトにつながっている。営業利益は80億円で前年同期比241億円の収益改善、上半期予想は従来の30億円から130億円に上方修正している。第1四半期の市場予想は20-30億円のレベルであったとみられる。円安進行が主な上振れ要因につながったが、為替前提は1ドル=90円、1ユーロ=120円を据え置き、通期予想は一段の上ブレが想定される格好へ。

<8056> 日ユニシス 784 +100ストップ高。第1四半期営業利益は14億円で前年同期比56%増益、上半期計画は25億円で同41%減益予想であり、想定を上回る進捗との見方に。不採算案件の縮小が大幅増益の背景、受注高も順調推移であるため、上半期の上方修正可能性は高いと見られているようだ。SMBC日興では投資判断「1」継続で、目標株価は1100円としている。

<5741> 古河スカイ 305 +44急伸。昨日発表した第1四半期決算が評価材料。営業利益は28.6億円で前年同期比88.8%増益、上半期予想は従来の29億円から44億円にまで上方修正している。売上は減少しているものの、コンデンサー用途の回復やLNG船用厚板の需要好調、原価低減の進捗などが収益の上振れにつながった。株価の値頃感や株価水準の割安感なども妙味に。

<4183> 三井化学 242 +15決算発表後は急伸。第1四半期営業利益は93億円で前年同期比34%増益、27億円レベルであった市場予想を大幅に上回る。つれて、上半期予想は50億円から120億円にまで大幅上方修正へ。想定外の大幅な上振れ決算にサプライズが強まる。石化事業の交易条件改善、機能樹脂事業の販売数量増加などが背景に。

<5201> 旭硝子 587 -48大幅安で一時は年初来安値を更新。前日には上半期の決算を発表、ネガティブなインパクトにつながっている。営業利益は341億円で前年同期比29%減益、従来予想である400億円を割り込んだ。また、通期営業利益は1000億円から700億円に下方修正している。通期下振れ懸念はあったが、市場予想でも850億円レベルであり、予想以上の下方修正となる格好に。また、期末配当金予想の13円から5円引き下げにも、マイナスインパクトが強まる。

<3405> クラレ 1242 -97決算発表後は下げ幅広げる。第1四半期営業益は104億円で前年同期比11%減益、上半期予想は従来の270億円から260億円に下方修正している。第1四半期の市場予想は120億円強の水準であったと見られる。イソプレン、機能材料セグメントの収益が悪化した。通期業績は会社計画下振れ懸念があったが、さらにコンセンサスも切り下がる状況か。《FA》

関連記事