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ソフトバンク、富士重など/本日の注目個別銘柄
<9984> ソフトバンク 6240 -60買い先行。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は3910億円、IFRS移行後で初の決算となるほか、M&Aの影響などもあって、評価も定めにくいが、ひとまずはコンセンサス水準での着地となっている。また、通期予想は国内事業だけでの1兆円から連結全体で1兆円と、スプリントの赤字を考慮すれば実質的に上方修正の格好となっており、買いの手掛かり材料につながっている。アナリストの評価も概ね高い状況である。具体的な言及はなかったとみられるが、引き続き、アリババの上場接近思惑なども高まる格好に。
<6501> 日立製作所 658 +18買い優勢。前日に発表した決算内容が評価されている。第1四半期営業利益は555億円、コンセンサスは400億円レベルであったとみられ、会社計画ともに上振れの決算となっている。上半期計画も1300億円から1450億円に上方修正される。高機能材料部門などが上振れの背景、現状では据え置きの通期業績上振れ確度も高まる方向に。足元の業績には警戒感も強かったため、素直に好感される流れとなっている。
<9433> KDDI 5410 +350買い優勢。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は1787億円で前年同期比90%増益となった。週末に伝わった観測報道値の1600億円レベルも上回る状況となっている。クレディ・スイス(CS)では、今後も過去最高益を更新し続ける可能性は高く、それを原資にした自社株買いや増配の可能性があることを考慮すれば、利益確定売りはあまりにも時期尚早と指摘。
<8035> 東京エレク 4465 +160買い優勢。前日に第1四半期の決算を発表、営業損益は96.5億円の赤字、上半期計画は80億円の赤字から65億円の赤字に上方修正している。ほぼ事前の想定どおりと見られるが、4-6月期の半導体製造装置受注高は1000億円を割り込み、市場予想も下回ったもよう。ただ、7-9月受注高は前四半期比での増加を想定、足元で警戒感が優勢となっていたことから、過度な警戒感は後退する状況にも。なお、一部では投資判断格上げの動きなども観測されているもよう。
<5802> 住友電気工業 1325 +101上げ目立つ。前日に発表した第1四半期決算では、営業利益は194億円で前年同期比8.4%増益、165億円レベルであった市場コンセンサスを上回る着地に。自動車部門の好調に加えて、低収益部門の採算改善が進む格好になったようだ。構造改革効果の表面化と捉えられ、上半期の減益予想などは上振れの可能性が高まる格好に。野村やメリルリンチ(ML)などで目標株価引き上げの動き。
<2267> ヤクルト 4570 -365大幅安。前日は好決算とともに自社株買いの発表を行い、その後の株価は急伸する展開となっていた。本日はその反動で利益確定の動きが優勢に。とりわけ、自社株買いに関しては、取得期間が短期間であること、株価水準が高いことなどから、市場外での取得になる可能性なども指摘されているようだ。
<5632> 三菱製鋼 248 +27急伸。前日の決算発表銘柄の中では、ポジティブインパクトが目立った銘柄の一つ。第1四半期営業利益は9.8億円で前年同期比34%減益、従来の上半期予想は超過となり、7億円から23億円にまで上方修正している。北米子会社の業績回復進展、特殊鋼鋼材の国内需要回復などが業績上振れの背景。年間配当金も2.5円から5円に引き上げている。
<6727> ワコム 792 -143大幅安。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は10.3億円で前年同期比25%増益となったが、上半期計画35.5億円に対する進捗率の低さ、市場コンセンサス比での下振れなどを嫌気する動きが優勢に。野村では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1345円から1040円に引き下げ。主要顧客であるサムスンの失速によって、中期成長性は低下としているもよう。
<7270> 富士重 2422 -178決算発表後は伸び悩む。第1四半期営業利益は696億円で前年同期比4倍の水準に、通期予想は1800億円から1980億円に上方修正。実績値の市場予想は660-670億円であるため、上振れる状況とはなっているが、通期予想は2700-2800億円のレンジであるため、上方修正幅は限定的との見方に。自動車セクターの中でも好決算が期待されていただけに、目先の出尽くし感が優勢となる。
<6902> デンソー 4460 -200前場の決算発表直後はいったん切り返す動きも見せたが、再度伸び悩む動きとなる。第1四半期営業利益は1021億円で前年同期比31%増益、通期予想は2850億円から3350億円にまで上方修正へ。実績はコンセンサスを上回っているが、第1四半期の段階での上方修正は想定線、短期的な出尽くし感も台頭する形に。なお、上方修正された通期予想は依然としてコンセンサスに届いていない。
<5401> 新日鉄住金 285 ±0決算発表後は上昇。第1四半期経常利益は865億円で前年同期比9.3倍、未定としていた通期予想は3000億円としている。実績値はやや市場予想を下回ったとみられるが、通期予想に関しては、先に観測報道が伝わっていたため、特にサプライズはないと見られる。鉄鋼株では先にJFEHD<5411>がネガティブ決算を発表、同社にも警戒感が先行していたため、目先の安心感にはつながる格好へ。《FA》
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