日本電産、アウトソーシングなど/本日の注目個別銘柄

2013年7月24日 15:29

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記事提供元:フィスコ


<6594> 日本電産 8130 +740大幅高。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は181億円で前年同期比18.5%減益、市場コンセンサスの155-160億円レベルを上回る着地となり、通期予想も従来の700億円から750億円に、コンセンサス以上の水準まで上方修正している。一般モーターの先行きポテンシャルの高まりなども一段と高まる状況のようだ。目標株価引き上げの動きも相次いでいる。

<6981> 村田製作所 7300 +270買い優勢。米国市場ではアップルが決算を発表、4-6月期は大幅減益となったが、市場予想は上回る着地となったことで、その後の時間外取引では4%程度の上昇となっている。同社などアップル関連として位置づけられる電子部品の一角には、過度な警戒感が後退する状況ともなっているようだ。足元では業績懸念から株価の調整色も強まりつつあった。

<4452> 花王 3230 -215下げ目立つ。カネボウ化粧品では、美白化粧品で肌がまだらに白くなる被害が出ている問題で、6808人から症状や不安を訴える申し出があったと発表、うち2250人は症状が重いとされている。同化粧品はすでに自主回収を発表している。症例数の多さなどを改めて嫌気、今後のブランド価値低下への警戒感も高まる状況に。なお、カネボウ化粧品は同社の完全子会社である。

<7915> 日本写真印刷 1941 +234大幅高。SMBC日興証券では投資判断を「3」から「1」に、一気に2段階格上げしている。目標株価も1700円から2300円に引き上げへ。フォトリソ工法タッチパネルの拡販をけんいん役に今期は4期ぶりの黒字転換を果たすと予想、会社計画の営業利益40億円に対して、SMBC日興証券では93億円を見込んでいる。技術的な優位性から、今後も同工法では独占的な供給状態が続くとみている。

<6622> ダイヘン 458 +17買い先行。大和では投資判断を新規に「2」、目標株価は530円としているもよう。溶接機・溶接ロボットについては中長期的な新興国での需要増加の取り込みが期待されるほか、幅広い顧客ニーズに対応できる点が強みと評価。業績は今期以降、太陽光用発電設備向けパワコンの収益貢献、新興国向け溶接メカトロ事業の回復で本格的利益回復局面に入るとしている。

<4114> 日本触媒 1075 +12買い優勢。4-6月期営業利益は前年同期比7割減益の20億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。爆発事故が起きた姫路製造所の生産再開が遅れ、紙おむつ用樹脂の販売が落ち込んだようだ。ただ、前期第3四半期、第4四半期の実績からも大幅減益は想定線、むしろ、工場の稼働はすでに再開しており、当面の悪材料出尽くし感にもつながる格好へ。

日本電産グループ各社電産コパル<7756>、電産トーソク<7728>、電産コパル電<6883>などグループ各社が高い。電産コパルは第1四半期が赤字決算ながら、日本電産<6594>の完全子会社になることが決定しており、日本電産の株価上昇に連れ高する状況へ。電産トーソクも同様に完全子会社化予定のため連れ高へ。電産コパル電は上半期の26.7%営業減益予想に対し、第1四半期は45.9%営業増益となり、好決算が素直に好感される。

<2427> アウトソーシング 914 +85急速な切り返しへ。前日に業績予想の修正を発表している。上半期営業利益は2.65億円から0.01億円に下方修正、電子部品関連の大幅減産が影響したもよう。ただ、足元では輸送機器関連を中心に大規模な受注を取り込んでおり、通期では上半期のロスをキャッチアップすると見ているもよう。単独ベースでは、上半期下方修正にもかかわらず、通期では上方修正の格好に。業績の底打ち感を強く意識する流れとなっている。

<4726> ソフバンテク 1637 +133後場から急伸。特に材料は観測されていないが、4月24日の高値を一気に更新したことで、上値妙味の広がる展開になっているもようだ。ちなみに、本日は決算発表が予定されており、株価の上昇とともに思惑も強まる状況とみられる。なお、4月の本決算発表の際にも、決算発表当日は急伸した経緯がある。

<9509> 北海道電力 1422 -68下げ目立つ。原子力規制委での2回目の会合においては、同社の泊原発に関して「明らかに準備不足で審査に入れる状況ではない」との指摘があったもよう。審査長期化の可能性から、再稼働の遅れなども意識される状況に。電力株に関しては、東北電力<9506>と四国電力<9507>が申請している値上げ幅が圧縮される見通しと伝わっていることなどもマイナス材料。《FA》

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