日本トリム Research Memo(14):農業分野と医療関連事業は展開が加速、今期業績は上振れか

2013年7月5日 18:55

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記事提供元:フィスコ


*18:55JST 日本トリム Research Memo(14):農業分野と医療関連事業は展開が加速、今期業績は上振れか

■2014年3月期の業績予想

日本トリム<6788>の2014年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比12.3%増の12,006百万円、営業利益が同20.4%増の2,629百万円、経常利益が同10.7%増の2,700百万円、当期純利益が同9.7%増の1,674百万円と、売上高、経常利益、当期純利益で2期連続の過去最高の更新を目指す。

主力の国内の整水器事業では、整水器の販売およびアフターサービスで2013年3月期比14.1%増の8,262百万円を計画。カートリッジの販売は同7.3%増を目指す。計画達成のための施策としては営業所の拡大を行う方針で、現在、全国25か所の営業所を3か所増やす。

また、販売効率の向上も図る。2013年3月期から本格的に始めたインターネットやイベントを通じたPRに引き続き注力。また、ウェブでの販売や通信販売などの新しい販路開拓を視野に、新製品の開発も進める。

海外事業も拡大を図り、インドネシアでの事業は、2013年3月期比で22.1%の売上アップを計画。工場に、より高度な技術の導入を計画しており、生産体制の強化を図る。中国・台湾も、上海と台北の新ショールームを販促の拠点として、認知度の向上と販路拡大を図る。特に台湾では、合弁会社の相手方である医療用品販売会社の販路を活用した拡販や、台湾大学との共同研究によって商品への信頼性向上を図るとともに、研究成果を消費者へ積極的に情報提供し、拡販を図っていく。

さらに、農業分野と医療関連事業は、飛躍の年と位置付けられる。

農業分野は、「還元野菜」を事業化する計画で、同社の技術をもとに、農業生産法人、大手流通業社と提携し、還元野菜を栽培から販売まで一貫して行う「農業の6次産業体制」の構築を目指す。大型の農業用整水器の開発を進めるほか、高知県、高知大学、JAなどと産学官連携により栽培野菜の品目拡大、植物工場の栽培実験、成分分析などの研究もさらに強化する。

医療関連事業は、提携先の日機装を通じた、電解水素水の透析液生成装置の拡販を図る。2013年6月に福岡で開催される日本透析医学会では、次世代の新規治療法のシンポジウムのセッションの一つとして電解水透析の発表が行われる予定。

米国の遺伝子診断事業は、売上高を2013年3月期比63.4%増と設定。ただし、現在の計画に対する進捗率はかなり高い模様で、業績の大幅な上振れが予想される。

また同事業では、日本への進出も検討しており、本格的な事業化のために医薬品メーカーなどとの提携なども視野に精力的に展開している。

収益に直接貢献するものではないが、電解水素水の普及を図る施策も加速する。2013年5月に超党派の国会議員による議員連盟が発足された。経済産業省、厚生労働省、農林水産省の各省庁からも参加する。

2014年3月期の業績は上振れる可能性が高い。まず、同社はこれまで利益計画を保守的に出す傾向にある。整水器関連では、新規に3事業所の開設を計画しており、下期には収益に貢献してくる可能性がある。

急成長している米国の遺伝子診断分野では、前述したように2013年5月時点で通期計画に対する進捗がかなり高いと思われることから、上方修正は確実。さらに足元の計画では、為替差益を見込んでいない点にも注目する必要がある。12月末時点の1ドル=約87円との比較となるが、足元の円高基調が通期で継続すれば、経常利益を押し上げる要因にもなるだろう。

以上のことから、当期純利益も2ケタ増となる可能性が高いと考えられる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト柄澤邦光)《FA》

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