ウォーターD Research Memo(2):SPA型の経営戦略で成長、積極的なデモ販売で急拡大

2013年7月5日 16:32

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記事提供元:フィスコ


*16:32JST ウォーターD Research Memo(2):SPA型の経営戦略で成長、積極的なデモ販売で急拡大
■会社概要

(1)会社沿革

2006年10月、宅配水ビジネスの成長性に注目したリヴァンプの玉塚元一氏(現ローソン取締役執行役員COO)、機関投資家の藤野英人氏、日本テクノロジーベンチャーパートナーズの村口和孝氏の3人が中心となって設立された。現代表取締役執行役員社長の伊久間努氏は、伊藤忠商事から米パソコン大手のデルを経て、リヴァンプに入社し、ウォーターダイレクト<2588>の事業計画作成に携わった経緯から、同職に就任している。

同社では創業当初からSPA型(※注)の経営を志向しており、ウォーターサーバーやPETボトルの自社設計から、製造、販売、顧客へのアフターサービスまで自社で完結することで、顧客ニーズを迅速に把握し、商品開発や販売方法に活かし、成長拡大する戦略を採ってきた。

顧客開拓に当たっては、2000年代前半にヤフージャパン<4689>がISP契約獲得のために採った販売手法に倣っている。具体的には、インフラ部分となるADSLモデムを家電量販店などで無料配布し、サービス加入後の月額料金によって顧客獲得にかかった費用(モデムの費用など)を回収し、収益を上げていくビジネスモデルである。同社に当てはめれば、ウォーターサーバーを無料で貸し出し、毎月配達する「天然水」で費用を回収し、収益を上げていくビジネスモデルとなる。

2007年10月に家電量販店のヨドバシカメラでデモンストレーション販売(以下デモ販売)を開始して以降、積極的なデモ販売を東名阪エリア中心に展開。顧客件数も順調に拡大し、創業3年目となる2009年9月期で黒字化を達成して以降は売上高、利益ともに拡大局面に入っている。なお、家電量販店、百貨店ともに実演販売を行ったのは同社が業界初であり、信用力の高さがうかがえる。

2011年には台湾に支店を開設し、海外進出の足場を築いたほか、2012年にはOEM取引を開始するなど、一段の成長拡大に向けた事業体制の構築を進めている。2013年3月には事業拡大のための資金調達及びブランド力の向上による顧客件数の更なる拡大などを目的に、東京証券取引所マザーズ市場へ上場を果たしている。

(※注)SPA型:商品企画から製造、販売までを垂直統合させることでSCMの無駄を省き、消費者ニーズに迅速に対応できるビジネスモデルのことで、1986年に米アパレル大手ギャップの会長が自社の業態を指していった「Speciality store retailer ofPrivate label Apparel」の頭文字を採った造語


(執筆:フィスコ客員アナリスト 鈴木一之)《NT》

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