千代田化工建設、アスクルなど/本日の注目個別銘柄

2013年7月4日 16:08

印刷

記事提供元:フィスコ


<6366> 千代田化工建設 1221 +46買い先行。海洋資源探査で世界大手の英エクソダス社を買収、海洋資源開発事業に参入すると報じられている。欧米企業が独占してきた資源探査を日本企業として初めて手掛けていくようだ。新エネルギー分野は政府の積極的な後押しも期待されるほか、主力分野とのシナジー効果も望めることで、積極展開に対して評価を高める動きが優勢となっている。なお、8割弱の株式を欧州のファンドから約100億円で取得とされている。

<4324> 電通 3155 -320売り気配。公募増資、並びに自己株式処分に伴う売出の実施を発表している。調達総額は最大1200億円規模となるもよう。公募、売出、オーバーアロットメント分を全て含めた株式数は4000万株、自己株式を除いた発行済み株式数の16%の水準に。需給懸念や希薄化懸念を映す動きとなっている。メリルリンチ(ML)では、投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に格下げ、少なからぬ投資家が同社のキャッシュ創出力、それを活用したM&A戦略を評価してきたが、こうした見方を変える可能性もあると指摘している。

<9672> 東京都競馬 430 +41急伸。IOCに対する各国のプレゼンを受けて、五輪の東京招致に対する期待感なども改めて高まる格好に。同社を筆頭に含み資産株の強い動きが目立っている。また、同社はラジオNIKKEIでも取り上げられているもよう。都心の再開発、お台場カジノ構想などから含み資産関連として注目のもよう。チャート妙味なども指摘しているようだ。

<7735> スクリーン 551 +14買い先行。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げしている。目標株価も460円から640円に引き上げ。 会社計画並みのコスト削減効果を想定すると株価は割安、来年に向けたロジック投資の本格回復が接近などを格上げの背景としている。なお、UBSでは、14/16nmのロジック投資競争、3D-NANDの能力増強投資の実行などがロジック投資の回復につながるとみているようだ。

<8815> 東急不動産 1042 +62買い優勢。JPモルガン(JPM)では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も650円から1250円にまで引き上げている。財務体質を改善させる一方、長期プロジェクトのパイプラインの仕込みも順調、成長ポテンシャルが高まってきているとの評価。また、持ち株会社への移行に伴い、D・Eレシオが低下するとみられることもポジティブに捉えている。

<9766> コナミ 2001 -150さえない。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げ、目標株価は2100円としているもよう。新作タイトルの収益寄与が既存タイトルの成長一巡を置き換えるのには十分なペースで実現していないと指摘、今期中は急成長後の次の成長へ向けたモバイル事業の新展開の準備期間と認識している。

<9990> 東京デリカ 1736 +99買い優勢。いちよしではレーティングを新規に「A」としている。フェアバリューは2300円としているようだ。小規模SCへの出店、店舗の大型化による商品の拡充、新業態を開発して1SCに複数業態を出店などの成長戦略によって、中期的にも現在の地は磐石になっていくとの評価。今期営業利益は会社計画を上回る23%増益、来期、再来期も2ケタ成長が続く見通しと。

<2678> アスクル 1714 -172大幅安。前日に5月期の決算を発表、ネガティブに捉えられる格好となっている。前期営業利益実績は68.8億円で4.0%増益、従来計画の66.5億円を若干上回る着地になった。一方、今期は60億円で前期比12.8%減益の見通し、市場コンセンサスを10億円強下回る水準となっている。物流基盤増強に伴う経費負担増など要因となるが、ヤフー<4689>との提携効果の表面化期待なども高かったため、2ケタ減益見通しにはマイナスインパクトが強まる状況に。

<8515> アイフル 1033 +110大幅高。1000円の節目を突破して、一段と上げ幅を広げる格好になっている。足元では不動産株の強い動きが目立ったが、アベノミクス相場のスタート時に、不動産とともに真っ先に買われた経緯があるノンバンクにも期待感が波及する状況のようだ。新興市場がやや伸び悩んでいることもあって、短期資金の矛先は中小型不動産株や同社などに向かう。また、来週には日銀決定会合を控えるが、参院選直前の会合とあって政策期待なども思惑視されやすいとみられる。

<8905> イオンモール 2624 -27売り先行。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は109億円で前年同期比11%増益、上半期予想5.8%増益、通期予想3.0%増益などとの比較では高い増益率を達成している。ただ、SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、ネガティブ視される格好のようだ。先行投資負担による増益率の鈍化、希薄化に伴って、相対的な割安感は薄れてきているとの評価。《FA》

関連記事