東芝、国内最大規模の約1900世帯が参加するデマンドレスポンス実証実験に参画

2013年6月26日 21:39

印刷

 東芝は26日、横浜スマートシティプロジェクトにおいて7月1日から行われる夏季の家庭部門でのデマンドレスポンス(DR)実証実験に参画すると発表した。ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)やスマートメーターを導入した約1900世帯が参加対象で、国内でのデマンドレスポンス実証実験では最大規模となる。

 今回の実証実験では、前日の天気予報において翌日の電力需給のひっ迫が予想される場合に、地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)と連携したHEMSを通して参加対象家庭に対し、電力需要が高まる昼のピーク時間帯に電力使用抑制や節電行動の協力依頼を行い、電力使用のピークカット量最大化を図る。

 各家庭では「エアコンの設定温度の変更」や「照明などの家電機器の電源オフ」、「洗濯や掃除を行う時間、外出時間の調整による節電行動」などを通してピーク時間帯の電力使用を抑制し、その電力削減量に応じて各家庭にインセンティブ(報奨金)が支払われる。

 また、今回の実験では、通常料金体系のグループ、ピーク時間帯の料金を高めに設定したグループ、ピーク時間帯の料金をさらに高めに設定したグループなど5グループに参加世帯を分け、ピークカットの効果やピーク時の最適な価格設定について検証する。

 横浜スマートシティプロジェクトは、日本型スマートコミュニティの構築や海外展開を実現するための取組みとして、経済産業省が2010年4月に「次世代エネルギー・社会システム実証地域」に選定し、進められているプロジェクト。人口370万人の大規模都市である横浜市で、4000世帯の家庭、計14のビル・マンション・工場、電気自動車2000台、太陽光発電27MW分を対象に、広域でのエネルギー最適制御の実証を行う。

 東芝は、横浜スマートシティプロジェクトのプロジェクトマネジメントの立場で全体統括を担うとともに、CEMS、ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)、HEMSなどのワーキンググループ幹事や中核メンバーとして参加している。今回の実験では、実験の取りまとめ、CEMSの運用、HEMSとの連携などを担当する。

関連記事