住友化学、インクジェット法による高分子有機ELディスプレイの印刷技術を開発

2013年6月24日 18:58

印刷

 住友化学は24日、370mm×470mmサイズのガラス基板を用いて、423ppiの解像度を有する有機ELディスプレイをインクジェット法で作製する技術を開発したと発表した。

 有機ELディスプレイは高精細で視認性が高く、自発光であるため高速応答性に優れ、消費電力が低い表示デバイス。また、その製造工程において、インクジェット法は必要な部位のみに有機EL材料を塗布することができるため低コストでの生産が可能とされるほか、ディスプレイの大型化にも適しており、その量産技術の確立が期待されている。

 住友化学は従来から、高分子有機EL材料ならびにインクジェット法による有機ELディスプレイの製造技術の開発に取り組んできた。住友化学は今回、プリントヘッドやインクの特性等を最適化し、液滴を微細化するなどして、423ppiの解像度のガラス基板に有機EL材料を精度よく形成することを可能とした。

 今後住友化学は、高分子有機EL材料の性能改善を一層進めるとともに、製造プロセスをさらに改良し、高分子有機ELディスプレイの量産化に寄与していく方針。

 なお、今回の技術開発にあたっては、株式会社アルバックからインクジェット印刷装置を、またコニカミノルタから高精細用プリントヘッドに関する協力を得ている。

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