アールテック・ウエノ Research Memo(1):開発と安定配当を継続できる収益体質を確立

2013年6月21日 19:36

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記事提供元:フィスコ


*19:36JST アールテック・ウエノ Research Memo(1):開発と安定配当を継続できる収益体質を確立

アールテック・ウエノ<4573>は、眼科・皮膚科向けに特化した創薬ベンチャー企業。緑内障・高眼圧症治療薬である「レスキュラ(R)点眼液」の製造・販売、便秘症治療薬「アミティーザ(R)カプセル」の受託製造など既に利益を稼ぎ出している事業があり、創薬にかかる開発費や安定配当を継続できるだけの収益体質を既に確立していることが同社の特徴だ。また、開発の基本戦略としては医師目線でのニーズが強い医薬品にターゲットを絞り、ミドルリスクでハイリターンを得ることにある。

2013年3月期の業績は売上高が前期比12.3%増となった一方で、営業利益は同26.2%減と3期ぶりの減益に転じた。新薬開発のための研究開発費が前期比で362百万円増加したほか、「レスキュラ(R)点眼液」のロイヤリティー収入が同252百万円減少したことが減益要因となった。

一方、2014年3月期は売上高が前期比9.6%増、営業利益は同23.8%増と増収増益に転じる見通しだ。「レスキュラ(R)点眼液」は減少傾向が続くものの、開発費は横ばい水準を計画しているほか、2012年6月に日本で販売承認が下りた「アミティーザ(R)カプセル」において、今期は日本市場向けも含めて売上高が前期比31.6%増と大きな伸びが期待できることが主因だ。

中長期的に成長をけん引する開発パイプラインとしては、網膜色素変性治療薬の「ウノプロストン点眼液(開発コードUF-021)」や、世界初の生物製剤によるドライアイ治療薬となる「遺伝子組換え人血清アルブミン点眼液(同RU-101)」が挙げられる。UF-021は国内だけでピーク時20億円の売上が期待されるほか、「RU-101」に関しては世界の潜在需要として1,500億円の市場が見込まれている。自社で展開するには多額の資金を必要とするため、前期第2相臨床試験で有効性を示し、ライセンスアウトすることを基本方針としており、ライセンスアウトによる収益獲得を同社では計画している。一方、自社開発に踏み切った「UF-021」は、早ければ売上寄与が2017年3月期から見込まれており、同社の収益拡大ペースもそれ以降一気に加速していくことが予想される。


★Check Point

・「レスキュラ」「アミティーザ」の売上高が全体の90%超を占める
・今期は「アミティーザ」の日本販売フル寄与で増収増益を見込む
・今期予想の配当性向は60.9%と株主還元に積極的


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)《FA》

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