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清水建設、インドネシアで大型工事を相次いで受注 大型複合施設と地下鉄工事
清水建設は19日、インドネシアにおいて、現地州政府から受注した大規模シールド工事に続き、今回現地資本の民間企業から大型の複合施設を受注し、近く契約を締結すると発表した。いずれも清水建設を幹事会社とするJV(ジョイントベンチャー)での受注で、受注金額は2件合わせて計254億円となる。ジャカルタではインフラ整備事業や工業団地の開発などが目白押しの状況にあることから、引き続き大型工事の発注が期待されている。
今回現地資本から受注した工事は、ジャカルタ市の発展著しいシマトパンの南部環状道路沿いに位置する「シマトパン・ミックスド・ユーズ・プロジェクト」で、商業施設やオフィスビルからなる大型複合施設。
清水建設は現地企業とJVを組み、設計施工特命で受注。受注金額は約84億円。規模は地上31階、塔屋1階、地下5階、延床面積97,641m2。工期は2013年6月から2016年2月までの33ヶ月となる。発注者は、インドネシアの有力企業で不動産業を営む「Grage Trimitra Usaha(グラゲ・トリミトラ・ウサハ)」社で、清水建設の品質管理手法やインドネシアでの施工実績等が高く評価され、今回の受注に至った。
建築設計としては、自然環境との調和を図ったデザインを取り入れ、2012年に施行された最新の環境法規にも準拠していることから、同国最先端の環境ビルとなる。
一方、先に現地州政府から受注したシールド工事は、インドネシア初の地下鉄となる「ジャカルタMRT南北線1期工事」というジャカルタ市内を南北に走る全長15.7kmの大量高速交通システムの主要工区。
清水建設は大林組らとJVを組み、全体6工区のうち高度な技術力が要求される地下部分の2つの工区を計約170億円で受注。工区延長は3.89kmで、地下鉄の4駅舎と2.6kmのシールド2本(上下線)の建設が含まれており、工期はいずれも2013年6月から2018年3月までの57ヶ月。近年、ジャカルタ市内では同国の経済発展に伴う乗用車の増加等により交通渋滞が深刻化しており、同MRTは渋滞解消の切り札となる。
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