スターティア Research Memo(5):ネットワークソリューション関連事業は3事業で最も伸張

2013年6月13日 19:35

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記事提供元:フィスコ


*19:35JST スターティア Research Memo(5):ネットワークソリューション関連事業は3事業で最も伸張

■事業の特徴と各セグメントの詳細

(b)ネットワークソリューション(NS)関連事業

2013年3月期のセグメント業績は、売上高で1,843百万円(前期比29.4%増)、セグメント利益で362百万円(同101.6%増)だった。

同事業部門ではルーターやアンチスパムなどのネットワーク機器やネットワーク構築技術の提供、インターネットプロバイダーの提案、ホスティングなどのクラウドサービスの提供を行っている。スターティア<3393>全社売上高に占める同セグメントの割合は27.8%で、この1年間で0.2ポイント低下した。しかし、利益への貢献度は最も大きい。2013年3月期は最も大きく伸びた事業セグメントである。

ネットワーク機器のレンタル「マネージドゲート」や、SaaS型オンラインストレージ「セキュアSAMBA(サンバ)」などは同事業部門に入る。

「マネージドゲート」は、単にハードとしてのネットワーク機器をレンタルするだけではなく、中堅企業に対するネットワーク構築に関するコンサルティングサービスや、ネットワーク障害への対応や機器が故障した際の交換などを含めた24時間365日対応の運用・保守サービスがセットになったサービスである。

また「セキュアSAMBA」はクラウド型のファイルサーバーで、ユーザーはパソコンのデスクトップ上のファイルをドラッグ&ドロップするだけで、クラウド上のサーバーにファイルを保管することができる。SaaS型で運用されており、定額料金で必要な時に必要なだけの機能と容量が利用できる。「セキュアSAMBA」や「マネージドゲート」は安定収益源として定着しており、2013年3月期もストック型収益の積み上げが功を奏して収益の伸びに大きく寄与した。

加えて2013年3月期は、期初よりネットワーク機器の販売に力を入れ、それが年度を通して収益向上に貢献した。売上高、売上総利益ともに計画比で200%近い伸びを記録し、前期比でも70%以上の伸びを達成している。

クラウド上でバックアップ用データなどを保管するホスティングサービス「デジタリンク クラウド」も、引き続き2ケタの伸びが続いている。2011年3月に東日本大震災が発生し、その直後から多くの企業でデータのバックアップ需要が急増し、2013年3月期はその反動による苦戦が期初では予想されていたが、スマートフォンの普及によりバックアップすべきデータ量そのものが増え続けていること、クラウドストレージの利便性が社会全体に広く認知されていることもあって、バックアップ需要は同社の想定以上に拡大している。結果的に、「デジタリンク クラウド」の売上高は前期比で20%近い伸びとなった。

2012年9月より、社内ITネットワークの保守サービスを行う「Digit@Link ネットレスQ(デジタリンク ネットレスキュー)」のサービスを開始した。わずか半年の貢献だが2013年3月期はこれが大きく伸長した。

「Digit@Link ネットレスQ」は「マネージドゲート」の一種で、パソコンやプリンターなど社内のネットワーク構築、およびセキュリティをトータルでサポートするサービスである。顧客企業のネットワーク環境に何か異常があったら営業マンがすぐに駆けつけ、いち早く適切な対策を提供するというアフターメンテナンスを含むIT保守サービスである。

同社のネットワーク機器を導入した得意先に故障が起きたら、遠隔地からリモートで修復することができる。中小企業の社内にはIT業務やネットワークの構築に精通した人材がいないという悩みに応えて事業化したビジネスで、企業間のデジタルデバイドを解消するという同社のミッションに適う、最も手がけたかった事業分野でもあるという。サービス開始直後の下半期から早くもストック型収益に貢献し始めており、需要は着実に存在することがうかがえる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 鈴木一之)《FA》

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