プロネクサス Research Memo(15):採算性の高い収益体質へと変化中

2013年6月11日 16:52

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記事提供元:フィスコ


*16:52JST プロネクサス Research Memo(15):採算性の高い収益体質へと変化中
■中期計画と業績目標

次に、今期以降もさらなるコスト削減の方策を実施してゆく。そのためにあらゆる業務プロセスを見直し、内製率の引き上げとロスの削減に注力。購買コストの低減を図ってゆく方針である。

製造コストの削減は目標として掲げることはたやすいが、実際に行動に移すのはむずかしい。プロネクサス<7893>の場合、3月期決算を採用する取引先が多く、そのために5月から6月にかけてが最繁忙期に当たる。この時期は膨大な仕事量をこなしつつ、同時に信頼に応える品質を維持するためのコスト負担は大きく、それが通年ベースでの収益性にも影響していた。

ただ、近年の地道な積み重ねにより、収益体質は強化されている。東京都の都市計画事業による土地収用に応じ、港区の本社工場を埼玉県戸田市に移転。新工場は2010年に稼働を開始した。これを機に工場設備を充実させ、生産キャパシティーを拡大。5~6月の最繁忙期はオーバーフロー分の外注は不可欠だが、戸田工場のキャパシティーを上げ、可能な限り内部に取り込むようにし、同時に繁忙期ではない時期は、投信関係のような繁閑差の少ない業務の受注拡大を図った。

さらにインクや紙の資材費を徹底的に管理した。このような取り組みにより、原価率の低減を実現させたのである。結果として損益分岐点比率が下がり、採算性が向上している。

2008年に上場企業のディスクロージャーに関して四半期開示義務が導入されて以降、季節による業務の繁閑の差は幾分か縮まった。それとともに決算データを作成する前の前工程の作業も増えていった。以前に比べて季節による繁閑の開きは平準化されており、投信やREIT市場の活気も戻りつつある。通年での仕事量が増え、製造コストの削減により収益力の強化を図ったここ数年の効果が今後発揮されると考えられる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 鈴木一之)《NT》

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