三井不動産、クックパッドなど/本日の注目個別銘柄

2013年6月7日 16:25

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記事提供元:フィスコ


<8801> 三井不動産 2872 +129買い先行。不動産セクターが現在は業種別上昇率のトップになっている。前日は東京都心のオフィス空室率低下にもポジティブな反応は限定的であったが、本日は全般的に見直しの動きが優勢となってきている。UBSでは不動産セクターへの強気の見方に変化無しと判断。最近では債券市場も落ち着きを取り戻す兆しがあるほか、中・長期では、景気回復による賃料上昇が見込めるなら金利上昇は大きなリスクでないとも指摘している。

<1801> 大成建設 313 +8しっかり。クレディ・スイス(CS)では建設セクターの投資判断を「アンダーウェイト」から「マーケットウェイト」に引き上げ、ゼネコン各社が採算重視姿勢に転じたことを評価としている。個別では、同社の投資判断を「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価を290円から420円に引き上げ。来期からの建築事業の採算改善期待、東北の復興需要の増加などを、株価が今後織り込んで行くと判断しているもよう。

<6976> 太陽誘電 1481 -132さえない。メリルリンチ(ML)では前日、目標株価を1690円から1790円に引き上げているが、今期会社計画にはダウンサイドリスクがあると指摘している。納入シェア拡大を狙うスマホに対する最終需要鈍化リスク、SAW/FBARデバイス市場における競争環境の厳しさなどを考慮、今期営業利益は会社計画200億円に対して180億円と予想。第2四半期以降の電子部品需要急拡大を前提にしていることもリスク要因と。

<6755> 富士通ゼネラル 920 -2朝方は買いが先行。SMBC日興証券では前日、投資判断を新規に「1」、目標株価を1350円としている。省エネ空調への世界的な需要の高まりを背景に堅調な業績拡大が見込まれること、消防無線のデジタル化特需の終了後も情報通信システム・電子デバイス事業は安定した収益が見込まれることなどから、アップサイドポテンシャルは大きいと判断しているようだ。

<9766> コナミ 2298 +82しっかり。野村では投資判断「バイ」でカバレッジを再開、目標株価を2850円としている。海外向け投資費用の減少によるコンシューマーゲーム事業の損益改善、売上ミックスの変化によるeアミューズメント事業の採算改善、カードゲーム事業の復活、遊技機事業の採算立て直し、「メタルギアソリッド5」投入効果などから、今・来期と高い営業増益率が見込まれると評価。また、みずほ証券でも目標株価を2200円から2900円に引き上げ、カジノ関連のポジティブニュースフローは今後も続くと。

<6299> 神鋼環境 749 -286大幅安。ミドリムシで体内に油脂を多く含む種類を発見したと発表後は連日の急伸、前日まで5日連続でのストップ高を演じていたが、5営業日での上昇率は3.5倍にも達し、1000円大台乗せでの達成感、週末要因に伴う換金売り圧力の強まりもあり、短期資金の利食い売り圧力が強まる状況に。個人投資家のマインド悪化を背景に、本日は新興市場のみならず、2部市場でも急落する銘柄が多く見受けられている。

<4689> ヤフー 46050 +550買い優勢。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も36000円から60000円に引き上げている。PCからスマホへの構造改革の迅速な対応でスマホ広告の離陸本格期を迎えていること、プレミアム広告は消費増税の駆け込み需要などによる広告需要の本格的回復の恩恵を受けるとみられることなどを評価。今期営業利益は従来予想の1910億円から2200億円に上方修正しているもよう。

<2193> クックパッド 2340 -220売り優勢。新興市場の崩れなどによる個人投資家のマインド悪化の影響からか、本日は内需系の成長株で冴えない動きのものが多い。また、同社に関しては、本日決算発表を予定している。好決算期待は高いと見られるが、短期的な出尽くし感を警戒するような流れにもなっているもよう。第3四半期累計営業利益は18.7億円で前年同期比38%増益、通期予想は未公表だが、市場コンセンサスは26億円程度になっているもよう。

<8515> アイフル 919 +34買い優勢。日経平均がほぼ異次元金融緩和策発表前の水準まで調整、金融緩和メリット銘柄のリバウンドに関心が向かう流れとなっているようだ。本日は不動産セクターが業種別上昇率のトップ、不動産と並んで緩和メリット期待が先行したノンバンクにも反発期待が波及する流れと見られる。

<6273> SMC 19060 +530しっかり。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を17000円から24000円に引き上げ。低迷が続くFA・設備投資関連のなかで、新興国スマホ関連需要は力強い投資拡大が続いており、同社三菱電機<6503>は相対的に恩恵が大きいと考えているようだ

<1928> 積水ハウス 1289 +10堅調。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は158億円で前年同期比2.3倍と大幅増益を達成している。住宅受注の好調が背景、通期予想の上振れ期待も高まり、営業過去最高益の更新期待などを指摘する声も。ドイツ証券では投資判断「バイ」継続で、目標株価を1550円から1800円に引き上げ、デフレ期待からインフレ期待へマインドが変化する際、長年培われてきた同社の強力なブランド力が大きな力を発揮すると期待しているもよう。
《FA》

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