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テクノスジャパン Research Memo(8):ビッグデータ、クラウドなどの先進技術への積極的対応に注目
*18:22JST テクノスジャパン Research Memo(8):ビッグデータ、クラウドなどの先進技術への積極的対応に注目
■中長期戦略
テクノスジャパン<3666>は2013年5月20日に2013-2015年度中期経営計画を発表。中長期経営ビジョン「10年後トップクラスのICT Consulting Companyへ飛躍」を達成するにあたって、2013年度から2015年度(2014年3月期から2016年3月期)を第1次期間として設定した。最終年度にあたる2016年3月期の業績目標を、売上高で7,000百万円(2013年3月度の実績比で67%増)、営業利益で750百万円(同67%増)と計画している。
同計画の実現のため、同社は3つの成長戦略と4つの基本戦略を設定。成長戦略としては、(a)インフラ戦略:世界に通用するプラットフォームの構築、(b)ビジネス戦略:企業診断サービスの構築、(c)グローバル戦略:顧客企業の海外進出を支援するグローバル戦略、がある。
(a)インフラ戦略:世界に通用するプラットフォームの構築
先進ICT技術を活かし、顧客ニーズに適した、世界に通用するプラットフォーム構築を目指す。なかでも、次の図の通り「ビッグデータ関連」「モバイル関連」「クラウド関連」「その他先端技術関連」を重点的に強化。
「ビッグデータ」に関しては、大量のデータがネットワーク上を飛び交っているなかで、そのデータを迅速に分析・解析して経営判断に活かすことができるかどうかが、企業の競争力を強化していくうえで重要な指標の一つとなってきている。こうしたなかで、インメモリ・コンピューティング技術(※)を用いたSAP社の「HANA」プラットフォームは、今後大企業だけでなく中堅企業向けにも導入が進んでいくとみられている。
「モバイル関連」では、スマートフォンやタブレット端末の普及により、モバイル環境で業務を行う頻度が格段に増してきている。こうしたなか、同社は2013年4月に米Synactive社とSAP ERPの最適化を図るための製品である「GuiXT® WS」に関しての販売パートナー契約を結んだ。同製品はERPモジュールのユーザーインターフェースを最適化し、モバイル環境などの多くのアクセスポイントへ拡張するために活用されている製品で、業務効率の改善が期待できる製品だ。同社にとってはモバイル環境分野において、最適ソリューションを提供するためのラインナップ強化に繋がるものとして注目される。
「クラウド関連」では、ERPのクラウド版サービスを開始することを2013年4月に発表している。自社にサーバーを持つ必要が無くなるため、企業にとってはトータルコストの削減に繋がるだけでなく、大震災を契機に高まったBCP(事業継続計画)の対策にもなる。今後「Fact」シリーズの一つとして「Fact on Cloud」をサービスメニューの一つとして加える予定だ。
(b)ビジネス戦略:企業診断サービスの構築
経営工学と業務コンサルティングを融合させたERP診断サービスの提供をきっかけとして、上流工程のコンサルティングも含めた企業向けの経営診断サービスの構築を目指していく。
(c)グローバル戦略:顧客企業の海外進出を支援するグローバル戦略
同社は海外に進出する日系企業に対して、グローバルERPパッケージによるソリューションの提供や、海外導入経験の豊富なコンサルタントによる強力な支援体制の整備などを図っていく方針だ。最近では製造業だけでなく、外食産業やサービス業などのアジアへの展開も目立ってきており、こうした進出企業のニーズを取り込んでいく。
上記3つの成長戦略の実現のため、同社は基本戦略として、(1)既存顧客の深耕とマーケットの創出・拡大(テクノスブランド育成)、(2)新しい領域への積極展開(新市場・新分野への弛まぬ挑戦)などに注力していく。また、(3)進化を支えるうえで必要となる組織強化(組織・人材価値向上策の推進)や、(4)成長戦略を支える基盤強化(財務基盤、IT基盤の強化)も進めていく。同社は同計画の実現のため、これら4つの基本戦略を実行していく方針だ。
同社では目標とする経営指標として、営業利益率を重視しており、最低でも10%は維持していきたいとしている。ちなみに、過去最高の営業利益は2007年3月期の740百万円で、その時の売上高は約2,500百万円の水準であった。営業利益率でみると約30%の水準で、現状からするとかなり高い水準であったが、ここ数年におけるクラウドサービスの普及などによって、受注単価が大きく下落してきたことが利益率の低下した要因となっている。同社では今後も受注単価に関しては緩やかな下落傾向が続くとみており、そうしたなかで高い技術提案力を武器に、現在の利益率を維持していきたい考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)
《FA》
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