テクノスジャパン Research Memo(6):小売サービス業への新規開拓で2期連続の高い増収増益率

2013年6月6日 18:17

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記事提供元:フィスコ

*18:17JST テクノスジャパン Research Memo(6):小売サービス業への新規開拓で2期連続の高い増収増益率

■決算動向

(1)2013年3月期の連結決算

2013年3月期の連結業績は、売上高で前期比23.4%増の4,197百万円、営業利益で同37.8%増の449百万円、経常利益で同29.5%増の441百万円、当期純利益で同15.8%増の272百万円と、2期連続で増収増益となった。

クラウドサービス、モバイル関連市場の普及拡大、ビッグデータの活用などを背景として、企業の情報化投資は回復局面に入っている。テクノスジャパン<3666>の売上高に関しても、主力の製造業向けだけでなく、小売業やサービス業への新規開拓が奏功し、前期比で20%を超える高い成長を2期連続で記録した。特に2013年3月期は大手家電量販店からの大口受注(約500百万円)が売上げに寄与し、全体を牽引した。また、製品別の売上構成比ではSAP社製の比率が前期の68%から約80%まで拡大した(一部のMCFrameなど他社製のモジュール品も含む)。

営業利益率は前期比で1.1ポイント上昇の10.7%となった。受注単価の下落傾向が続いているものの、増収効果に加えて開発担当者の稼働率向上や不採算プロジェクトの減少などが寄与した格好だ。また、営業外収支が前期比で23百万円悪化したが、これは2012年3月期に計上した雇用調整助成金10百万円が無くなったこと、株式上場に関連する費用14百万円を営業外費用で計上したことが主因となっている。当期純利益の伸び率が経常利益よりも低くなっているのは、特別利益として計上した保険解約返戻金が、2012年3月期の57百万円から2013年3月期に9百万円と大きく減少したことによる。

キャッシュフロー計算書の増減要因は表の通りで、2013年3月期末の現預金等期末残高で前期比115百万円減の947百万円となっている。営業キャッシュフローを見ると、税引前利益で前期比で増加したものの、法人税の支払い発生と売上債権の増加によって合計は前期比275百万円減の139百万円となった。一方、投資キャッシュフローを見ると、有価証券の取得802百万円が大きく、合計で565百万円の支出となっている。財務キャッシュフローは、株式上場に伴う株式発行収入が寄与して310百万円となった。現預金だけでみると前期比で増えていないが、長短期の有価証券も含めて見ると、前期比で472百万円の増加となっている。

貸借対照表に関しては、2012年3月期末と比較して大きな変化は見られなかった。資産側で、売上高の拡大による売上債権が増加したほか、投資有価証券が前期比で401百万円増加したのが目立つ程度である。一方、負債に関しては殆ど変動がない。資本に関しては、株式上場に伴う調達資金425百万円が増加の主因となっている。

経営指標の数値をみると、安全性、収益性、効率性いずれも2012年3月期から良化している。安全性に関しては、有利子負債がゼロであり、自己資本比率も84.5%と高い水準にある。収益性に関しても、営業利益率やROAなどの数値が上昇しており、業界平均を上回って推移している。効率性に関しても、総資産回転率が上昇し、資産の増加を上回るペースで売上高が拡大している。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)
《FA》

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