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三菱重工など、電力線通信を用いてロボットの省配線化に成功 業界初
三菱重工業と株式会社ネクス(本社:岩手県花巻市)は5日、業界で初めて電力線通信(Power-Line Communication:PLC)を用いてロボットの省配線化に成功し、実用化に着手したと発表した。これにより、ロボットアームに這わせていた太い電力・信号線を省いてロボットの操作性の飛躍的改善を実現する。
今回の省配線化は、三菱重工が製作したロボットにネクスが開発した高速信号伝送デバイスを組み合わせ、さらに、電力を伝送しながら外部雑音の影響や信号の歪みを抑制する新技術を両社共同で開発することにより実現した。
ファクトリー・オートメーションや災害収束支援などに用いられるロボットは、その先端にハンドやセンサー、カメラなどの各種工具が接続されているが、これらを遠隔操作するためには、先端工具に必要な電力を供給するとともに監視制御信号を伝送する必要がある。そのため、ロボットアームの外側に配線する電力・信号線が太くなり、ロボット操作の妨げになっていた。
今回両社が開発した新しいPLCによる省配線化技術は、細い通信線1対で大電力供給と高品質かつ高速の信号伝送を両立させるもので、ロボットアームに太い電力・信号線を這わせる必要がなくなるため、ロボットの操作性を格段に改善する。
今回の省配線化技術(共同特許出願中)は、ファクトリー・オートメーションやクルマ製造などの産業用ロボット分野のみならず、災害収束支援など特殊ロボット分野などにも展開可能な技術。省配線化の実現により、複雑で狭い作業エリアでの組み立て作業などや、ノイジーで障害物の多い災害収束作業などにおいてもスムーズな作業を可能とする。
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