エイチーム、カーバイドなど/本日の注目個別銘柄

2013年6月5日 15:52

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記事提供元:フィスコ


<9983> ファーストリテ 29920 -3130伸び悩んで大幅安。前日に5月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比10.9%増となり、2ヶ月ぶりのプラスに転換へ。市場予想は5%前後のプラスと見られ、会社計画とともに上回る水準となっている。ポジティブな内容ではあるが、需給主導で買い進まれてきた現在の水準から、一段の株価上昇につながるまでのインパクトは限定的と捉えられる状況に。

<8411> みずほFG 192 -8売り優勢。昨日はモルガン・スタンレー(MS)の投資判断格上げ、海外投資家の資金流入観測などを背景に大幅高となったが、本日は短期資金中心に利食い売りが先行する状況に。なお、大和では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価を250円としている。今期業績は計画比上振れが期待されること、株価水準の割安感が鮮明であること、不安定な債券相場のダメージは限定的と見なされることなどを評価。中長期的な視野から、現行株価に投資妙味は大と指摘している。

<3662> エイチーム 4335 +700ストップ高。新ゲーム「ダービーインパクト」に対する期待感が続く格好に。有料ポイント「Dメダル」の販売も始まっているが、昨日の19時現在で、早くもアップルストアのゲームカテゴリー売上ランキング20位に入ってきているもよう。同タイトルの拡大に伴う収益成長期待が一段と高まる状況へ。

<6395> タダノ 1250 +66急伸。バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も1200円から1500円まで引き上げている。今期会社計画は上振れの可能性が高いこと、株価水準の割安感が強いこと、海外売上高比率の拡大などで業績拡大局面を迎える可能性が高いことなどを評価しているようだ。

<1878> 大東建託 8690 -770きつい下げに。前日に発表した月次動向がネガティブ材料につながる。5月の受注高は前年同月比28.9%減と大幅な落ち込み、2割以上の減少は2009年5月以来となっている。キャンセル率の上昇に加え、営業担当者向けインセンティブ策実施の反動でキャンセル前総受注高も減少しているもよう。ただ、シティでは、解約増は豊富な受注残高を完成工事高に着実につなげるための必要措置で、総受注高の減少も一過性要因と捉えているようだ。

<4064> カーバイド 532 +80急伸でストップ高。年明けには低位材料株の本命銘柄と位置づけられてきた銘柄であり、引き続き個人投資家の高い関心が続いていた。足元では仕手系材料株が循環物色されており、改めて中心格として先行き期待が高まる状況に。クロスも入っていたと見られる寄り付きの大量商いが人気化のきっかけに。

<5809> タツタ電線 940 +78急伸。クレディ・スイス(CS)では投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を940円から1300円に引き上げている。電磁波シールドフィルムの4月受注高は、韓国主要企業からの受注急増などで、大底からは50%程度回復のもよう。5月も高水準を維持しているようだ。4-6月期売上高は会社計画を大幅に上回る状況と考えており、第1四半期決算時には上方修正が期待できるとしている。

<6428> オーイズミ 1039 -211朝方は買い優勢も急速に伸び悩み、下落率のトップになっている。カジノ関連銘柄として、成長戦略第3弾に対する期待感が先行していたが、安倍首相の講演ではカジノ解禁に対する言及がみられなかったもようで、失望感が優勢となる展開に。先々のカジノ解禁の方向性は変化ないとみられるが、当面は手掛かり難に陥る可能性もあり、短期資金の手仕舞い売りが急がれる格好に。日金銭などの下げも目立つ。

<9501> 東京電力 513 -100ストップ安。株式市場がほぼ全面安となるなか、電力・ガスセクターは業種別の下落率で第2位となっており、電力株安の流れに押される状況ともみられる。安倍首相の成長戦略では、小売りの全面自由化や発送電の分離といった電力システム改革も取り上げており、競争激化への警戒感が強まる格好に。また、同社株の物色資金の中心となる短期資金の矛先が材料株などに移行、関心の低下から見切り売り圧力なども強まる状況とみられる。

<5020> JXHD 472 -21さえない。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「3」に2段階格下げ、目標株価も670円から400円に引き下げている。足元の石油製品マージンの悪化を踏まえて、今・来期の業績予想を下方修正しているもよう。今期経常利益は、会社計画3350億円に対して、前期比12.2%減となる2881億円にまで減額修正。
《FA》

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