シャープ、野村HDなど/本日の注目個別銘柄(5月24日)

2013年5月24日 17:06

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記事提供元:フィスコ

総合商社

総じて朝方から鈍い動きに。とりわけ、三菱商事<8058>や三井物産<8031>など資源関連のウェイトが相対的に高い銘柄の下げが目立っている。前日に発表されたHSBCの中国PMIの下振れを受けて、欧米、アジア市場では揃って資源関連株の下げが目立つ状況に。資源関連株売りの流れが東京市場では総合商社に向かう格好へ。また、高水準の信用残など需給面も重しに。

<6753> シャープ 565 +43

強い動き。2014年度に出荷するスマホやタブレットの全モデルに、省エネパネル「IGZO」を搭載すると発表している。前下期の比率は4割強であったが、各社が発売している搭載製品の販売が好調なもよう。高機能端末の販売拡大による収益の改善を期待する動きに。前日急落の反動で買い戻しなども先行する状況か。

<8604> 野村HD 868 -10

急反発スタート、一時は45円高まで。前日は日経平均が歴史的な下落となるなか、全体市場との連動性が高い同社株も8%強の下落を余儀なくされた。昨晩の米国市場が下げ渋ったことで安心感、本日は全体相場が大幅反発に転じていることで、同社株にもショートカバーを交えたリバウンド狙いの動きが先行した。ただ、後場入り後の全体相場は、昨日同様に波乱の展開となり、一時は下げ幅を大きく広げる形にも。リスクの強まる相場動向を警戒視、徐々に見切り売りが優勢となる。

<6965> 浜松ホトニクス 3495 -120

さえない。野村では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げしている。目標株価は3800円のもよう。先行投資負担が想定を大きく上回るとして、今期以降の業績予想を下方修正しているもよう。なお、最大のカタリストは高エネルギー物理実験向け光電子増倍管であり、大型の物理実験では、数十億円から数百億円の規模になると期待している。

<1944> きんでん 822 +52

大幅高。三菱UFJでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価を570円から1000円に引き上げている。前期が一転して増益着地になったこと、前期の増配実施、関西電力保有株の自社株買い・消却などから、建設会社の決算発表の中では最もポジティブであったと評価。今期営業利益も、会社計画を上回り増益をキープすると予想しているようだ。

<2120> ネクスト 980 +150

ストップ高。いちよしではレーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューも1000円から1200円に引き上げている。昨秋に実施したサイトリニューアルの効果が予想を上回り、売上の伸びが加速化しているもよう。今期の営業利益は会社計画が17%減益の13.2億円だが、いちよしでは32%増益の21億円と大幅上振れを想定している。

<2212> 山崎製パン 1230 +80

買い優勢。食パンと菓子パンの出荷価格を7月1日から2-6%引き上げると発表している。小麦など原料価格の上昇を背景に、2年ぶりの値上げ実施となる。他社も追随する可能性が高く、値上げ浸透への期待も高まる方向へ。UBSでは投資判断を「セル」から「ニュートラル」に格上げ、過度の価格競争に歯止めが掛かり、単価は回復基調に転じる可能性と評価へ。

<7261> マツダ 425 +21

しっかり。ドイツ証券では目標株価を415円から515円にまで引き上げ、為替動向が輸出競争力の回復に貢献しているほか、強力な製品パイプライン、成長力、広範な地理的拠点なども成長力の源泉と。また、JPモルガンでも目標株価を400円から570円に引き上げ、クリーンディーゼル車の販売拡大は、収益性の高さだけでなく、競合の少なさから競争優位が中長期に持続可能な要因となりうると評価。

<8766> 東京海上HD 3320 +130

大幅高。JPモルガンでは投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を3800円から4400円に引き上げている。今後、自動車保険の利益率改善に伴い、増配基調が確認できるとみているようだ。また、セクター内では相対的に業績が良好で、中長期的には資本効率化による構造変化が最も期待できると指摘。

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